映画「一命」は俳優たちが隙なくよかった映画としても秀逸だった。市川海老蔵は一部「歌舞伎役者風」不自然さはあったけれど、多くのシーンで破格の迫力を見せ付けた。役所広司の的確かつ魂の籠った演技に関しては文句の付けようがない。瑛太も特に〈切腹〉シーンでは、(これは一体どうなるのか)と観ていて息を呑んだ。

それにつけても、だ。
満島ひかりの怪物じみた存在感には心が竦み上がるほどだった。
とりわけ「子どもが生まれてから」のシーンの数々。
これは「映画史に残る」、いや「映画史に残さねば」とさえ感じるほどの凄さだ。
美と恐怖と高い精神性。
もちろん三池崇史監督の手腕ではあるが、満島ひかりなしでは考えられない。
台詞さえほとんどないシーンの連発であれほどの表現。
映画女優満島ひかり恐るべし、と最早あらためて書くまでもないが。


「言葉」による革命 ♦  わたしは強く提唱する、「革命」に参加を!

        革命家 末尾ルコ(アルベール)