●クリストフ・オノレ監督の「美しいひと」は、主演のレア・セドゥ、ルイ・ガレルを中心に、確かに「美しいひと」たちが多く出て来る。2008年公開のこの映画でほとんど無表情のレア・セドゥが「アデル、ブルーは熱い色」ではしっかり演技するようになっている。しっかり演技することは、監督によっては、映画によっては、歓迎されないこともあるけれど、一人の俳優に待ち受ける多様な役の機会を逃したくなければ、多様な引き出しを備えておくべきことは言うまでもない。