●ルーベン・フライシャー監督「LAギャングストーリー」
フレデリック・ジャルダン監督「スリ―プレス・ナイト」
ハーモニー・コリン監督「スプリング・ブレイカーズ」
ウェイ・ダーシャン監督「セデック・バレ」
と、4本の映画を並べてみましたが、どんな共通点があるか分かりますか?
ま、探そうとすればいろいろ共通点も出て来ますが、ここは「ヴァイオレンス」にポイントを当ててみましょう。
「ヴァイオレンス」。
戦争からDV(ドメスティック・ヴァイオレンス)まで、わたしたちはあらゆる暴力に反対しなければならないのだけれど、映画や小説など、芸術表現におけるヴァイオレンスは別のものだと考えねばなりません。
ヴァイオレンスを含んだ作品が鑑賞者に与える影響…は考慮に入れるべきだけれど、そもそも何らかの作品に於けるヴァイオレンスを観て、「それを真似する」ような人間であってはならないのです。
で、先の4本。
どれもヴァイオレンスを濃厚に含んだ映画なのですが、出来の話をすれば、
「セデック・バレ」と「スリープレス・ナイト」が実に観応えたっぷりであるのに対し、「LAギャングストーリー」と「スプリング・ブレイカーズ」は最後まで観るのがしんどい、というクオリティでした。