●「花子とアン」。
修和女学校卒業式シーンでのブラックバーン校長のスピーチが実に鮮やかでしたが、その回でも吉高由里子は見せ場をもらい、作っていました。
ラストシーン。
地元山梨の教師を始めようと決意した吉高由里子の左斜め横顔を映したところで締め括られます。
吉高由里子・・・監督にとって、カメラマンにとって、「獲り甲斐」のある顔です。
「どこから撮っても極まる」。
これは「映画スター」の最も大切な要素。(いろいろなケースバイケースはありますが)
吉高由里子は躊躇なく「美しい」という言葉を使える屈指の若手女優の一人ですが、このシーンは「綺麗」に留めてはいる。
そう、吉高由里子は「美しい」けれど、「綺麗」で留めたり、さらに「そこそこ」にまで変化(へんげ)できる女優なのです。

まあそれにしても、修和女学校卒業式の回のラストシーン、吉高由里子の表情は「リン!」と音が鳴りそうなほど凛としていました。