●「家事ハラ」という言葉をご存知ですか?
「家事ハラスメント」の略ですが、最近非常に驚いたのが旭化成が「子育て中の共働き夫婦」に行ったアンケートで、「家事を手伝ったことのある夫の約7割が家事ハラを経験」というもの。
ここで「家事ハラ」という言葉は、「家事を手伝った、手伝おうとした夫に対して、妻が取った厳しい言動」という意味で使われていますが、このアンケートは根本的におかしいんです。
そもそも「家事ハラ」を「妻の夫に対する暴言」と位置付けているのが大間違い。
2013年に出版された「家事労働ハラスメント―生きづらさの根にあるもの」(竹信三恵子著 岩波新書)という本では、タイトルでも分かる通り、「日々の家事労働に様々な意味で苦悩する」女性の姿が描かれています。(それだけではないのですが)
近頃メディアで言われる「家事ハラ」とはほとんど逆に意味で使われていますね。
件の旭化成のアンケートは「女性=当然家事をする人 男性=家事を手伝って感謝されたい人」という前提で設問を組み立てています。
しかも「共働き」夫婦に対するアンケートですよ。
お粗末過ぎる意識です。