●末尾ルコ「映画俳優演技論」~「マップ・トゥ・ザ・スターズ」だ!「アリスのままで」だ!問答無用のジュリアン・ムーアをわたしたちは敬い尽くすべきなのだ!

ジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」を聴きながら。

もはや「歴史的大女優の一人」に挙げても誰も異論は挟めないであろう(とわたしは希望している)存在がジュリアン・ムーアです。
ジュリアン・ムーアはかつて世界の誰もが到達したことにない領域まで達しています。
多くの俳優たちには明らかに「全盛期」と表現できる時代があり、その時期は凄かったけれど、他の期間は並みだった、というケースがかなり一般的です。
ところがジュリアン・ムーアに関してはいつが全盛期なのかまったく分からない。
米アカデミー賞主演女優・助演女優同時ノミネートされた「エデンより彼方に」と「めぐりあう時間たち」が2002年。
普通なら「ここが全盛期!」ということになるのでしょうが、ジュリアン・ムーアの場合は50歳半ばの現在に至ってもまったくボルテージが落ちない。
そして今、「マップ・トゥ・ザ・スターズ」と
「アリスのままで」でカンヌ、ゴールデン・グローブ、そしてオスカーを大いに沸かせている。
世界の女優すべてが手本とすべき存在、それがジュリアン・ムーアです。

ジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」を聴きながら。