●『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』その28。

「その時」の衝撃をできるだけ正確に理解していただくには、前回のラストをそのままもう一度読んでいただくべきだろう。

つまり、皆が視線を向けている丘メヒー子を話題にすることで、自らへの注目を取り返そうとの算段だ。
「こらあ!もうええ加減にせんかね!!せっかく転校してきてくれた丘メヒー子さんが困っちゅうろうがね!!」

その時だった!
丘メヒー子がポツリと、しかしパパイヤ組教室内隅々まで行き渡るには十分な声量でこう言ったのだ。

「おばちゃん、なんでタコみたいなが?」

(え?)