●かつて『月刊プロレス』が選定していたプロレス実力ランキング上位者は誰だ?

末尾ルコ「プロレスで知性と感性を鍛えるレッスン」

今でもよく思い出すのが、『月刊プロレス』が作っていた「プロレスラー実力ランキング」的記事。
現在のように、「より魅力的な試合をする」だとか「興行価値があるか否か」だとか、そうした視点は表面上は含まれておらず、あくまで「強さ」に主眼を置いたランキングだ。
しかし子どもの頃に読んだ記事であって、覚えているのはせいぜい上位の数人である。
誰が1位だったか?
ドリー・ファンク・ジュニアだ。
そしてドリー・ファンク・ジュニア1位に選ばれたことに何の違和感もなかった。
既にNWA世界チャンピオンではなかったのだが、それだけドリーには「強さ幻想」があった。
2位は、アンドレ・ザ・ジャイアントだった。
まあ、まだその頃は晩年の動けないアンドレではなかったから、分からなくはない。
これ以下は記憶が曖昧になるが、3位にアントニオ猪木、4位にジャイアント馬場だったと思う。
馬場は既に晩年に入っており、猪木はまだ最盛期の中にいたはずだ。

わたしは「猪木信者」ではなかったものの、格闘技戦が始まってからは、猪木の熱烈なファンだった。
ところが今更ながら、「猪木の強さ」に関して大きな疑問に突き当たっている。