●「退屈な試合」の名人ホーリー・ホルム、デランダミーに判定負け&スーパースター・ビリー・グラハムVSダスティ・ローデスに見る、「セメントの強弱」。

末尾ルコ「格闘技とプロレスで知性と感性を鍛えるレッスン」

ブルックリンで行われたUFC208「Holm vs de Randamie」。
大会名で分かるように、メインイベントが初代UFC世界女子フェザー級王座決定戦ホーリー・ホルムVSジャーメイン・デランダミーだったわけだが、予想通りと言うか、

ホーリー・ホルムがほぼまったく「自分が危険になる」間合いに入ってこない

ので、「戦い」にならない。

ローリスク・ローリターンの方法。
それにしてもUFCで十分なキャリアのあるホルムなのに、いまだ「プロ」というものが何か分かってないのは不思議だ。

ということとは特に関係なく、YouTubeで

Superstar Billy Graham vs.Dusty Rhodes-MSG-Oct 1977

と題された動画を視聴。
スーパースター・ビリー・グラハムVSダスティ・ローデスは当時の黄金カードの一つで、さすがにまったく飽きさせられることがない。

と言うか、当時から感じていたけれど、今観ても、

(ビリー・グラハムって、セメントでは絶対弱い)

との確信が強まった。
上腕筋の太さとかは(すげえ!)だけど、それはボディビルで作った「見せる」筋肉であり、その下半身の細さ、試合中の動きに露わになるバネのなさ、柔軟性の皆無など。
今更なのだけれど、これはとても興味深いテーマなのだ。