●ニック・ボックウィンクルの「趣味は油絵」は事実だったのか?

末尾ルコ「プロレスで知性と感性を鍛えるレッスン」

ニック・ボックウィンクルって、けっこう好きだったのです。
高知県民体育館で、生でも観たことあります。
確か『月刊プロレス』だったと思うが、来日前のニック・ボックウィンクルのプライベートショットの特集らしきカラーページをよく覚えていて、ボックウィンクル、油絵を描いていたのである。
プロレスラーとしては端正な容姿に相応しい行いに、わたしの期待は膨らんでいったのだが、「油絵」はやらせじゃないよね、『月刊プロレス』さん!
おっと、もうそんな雑誌は存在しないねえ。
しかし来日して試合を観て、ある意味ビックリ!
試合中、だいたい「やられっ放し」である。
それがいかに高度なパフォーマンスだったか、プロレスに「強さ」を求め続けていた子ども時代のわたしにはまだ理解できなかった。
(なにい~、AWA世界チャンピオン、弱いじゃねえかあ!!)
しかしそうは思いつつも、金髪を振り乱して相手の攻撃を受けるニック・ボックウィンクルの姿に子ども時代のわたしがある種の「美」を見出していたのは間違いない。