●馬場VSアレックス・スミルノフ動画で、「カワイイ」を発見!

末尾ルコ「プロレスの話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

なぜかワイルド・アンガスとアレックス・スミルノフの二人のプロレスラーがわたしの中でかぶっていた。
で、YouTubeで最近「1983 馬場 VS アレックススミルノフ」の動画を観たのだが、(ぜんぜん父が牛!)、いや、(ぜんぜん違うし!)と心で叫んだわたしなのである。
首から上だけでぜんぜん違う。
ワイルド・アンガスは黒々とした長髪に長く伸ばした顎鬚、口髭。
アレックス・スミルノフは、短めに刈り込んだ顎鬚、口髭こそあれど、頭には髪の毛がない。
どうしてこの二人を混同していたのか?
しかしワイルド・アンガスとアレックス・スミルノフ、共通点がないわけでもない。
二人とも、「ロシア」をイメージしたキャラクターのプロレスラーであり、日本では国際プロレスで活躍している。
ただ、ロシアと言っても、アンガスはロシア帝国ロマノフ王朝で跋扈した、「怪僧」ことラスプーチンのイメージ。
スミルノフはソ連をイメージしたヒールであり、ロングタイツの側面には「CCCP」の文字がある。
妙に懐かしい「CCCP」の文字。
しかしわざわざロングタイツの側面にこの文字を入れるとは、どうも可愛げがあるじゃないか。
しかもスミルノフ、試合内容もいささか可愛い。
まず、どうやら得意技の、その場でピョーンと跳ねるジャンピング・キックが可愛い。
これは三沢光晴の「欽ちゃんキック」によく似ている。
さらにスミルノフ、馬場にコーナーへ飛ばされ、最上段をうつ伏せで横たわるような体勢に。
そこへ馬場がキックをかます度に、スミルノフの巨体がコーナーの上でうつ伏せのまま、ピョーン、ピョーンと跳ね上がるのだ。
(ふん、可愛いじゃねえか、てやんでえ!)と深夜のおれは心で独りごちたぜ。