●現代の「エロカワ」女子プロレスラーとされる紫雷イオのレベルは高いのか、低いのか?

末尾ルコ「プロレスの話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

「紫雷イオ」という女子プロレスラーがこのところ評判になっているということで、YouTubeに上がっている試合をいくつか視聴してみた。
結論から書けば、

「紫雷イオはいい!」である。

あるいは、「紫雷イオはおもしろい!」

今後も続けてチェックしていきたいプロレスラーであることは間違いないが、どこがいいのか?

まず最も大切な、「女子プロレスラーとしての能力が高いレベルで備わっている」点が1試合観ただけでもよく分かる。
直ぐ大技に走らなくとも、プロレスラーとしての地味だが基本的な様式が身に付いているし、フィニッシャーとして売り物にしているムーンサルとプレスを始めとした大技、飛び技などもすべて「重さ」を感じさせる。
適度な重量感があるのだ。
女子プロレスといえば、かつてのメジャー団体、全日本女子などでも、試合開始から重量感が感じられない大技を連発するパターンも見られたが、女子であれ適度な重量感が無ければ説得力も生まれない。
紫雷イオの技には必用な重量感がしっかりとある。
「エロカワ」と騒がれるだけに、ルックスも確かにいい。
160cm足らずで小柄とも言えるが、身体のバランスがよく、(小さいな)という印象はさほど受けない。
顔立ちも、ものすごく美形というわけではないが、整っており、親しみやすい、「近所のちょっときれいで感じのいいおねえさん」タイプだ。
長い髪を振り乱して戦うスタイルは、かつて井上貴子に感じていた凄愴美を彷彿させるが、
プロレスラーとしての引き出しは紫雷イオの方が上と見る。
結局不起訴となったようだが、大麻取締法違反容疑で逮捕された経験があるというエピソードもプロレスラーとしては武勇伝の類いに感じられる。(こうしたことを賛美しているわけではありません)
紫雷イオが所属するスターダムの試合、以前にちらっと見てつまらないなあと感じたが、今後は随時チェックしていこうと決意した次第である。