●深夜食パンにマヨネ、そして一つの映画鑑賞法から、大月みやこのドレス姿の話題へと駆けていく。

末尾ルコ「日常描写と映画とファッションの話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

11月30日から12月1日にかけての夜は小腹が空いたので、(何を食べようか)と思ったが、食パンが見えたのでマヨネをつけて1枚食べた。6枚切りの食パンである。わたしの夕食はだいたい午後6時前後のことが多く、比較的早い。夕食後には普通水分しか摂らないのだが、時に「ダメなわたし」が深夜の食欲に負けてしまう。そしてマヨネとトーストしてない食パンは、プチな夜食としてはなかなかに相応しいのも事実である。しかしいつも食べない時間に少量とはいえ、何かを口にしてしまうと、いつも食べないだけに、翌日朝から胃部の膨満感がある。(ち、やはり食べなきゃよかった)と、フランス人の友人フェノン(仮名)との週に一度の対話へ向かいながら後悔していた素敵な馬鹿はわたしである。
ところで食パンwithマヨネの後、わたしは歯を磨きながらクロード・シャブロル監督の『いとこ同士』を10分ほど眺めた。(さあ、映画鑑賞だ!)といつも2時間前後の時間を用意できるわけではないから、できるだけ多く観るために様々な時間の使い方をしている。もちろん「初鑑賞」でしかも「力を入れて鑑賞」という作品は、映画館へ行くし、自宅で観る場合でもしっかりまとまった時間を取る。しかし既に何度か鑑賞している映画や「ちょっと観てみたい映画」などは、「二回、あるいは三回に分けて観る」とか、そんなやり方も取り入れている。最近観たセシル・B・デミルの『十戒』は4時間の作品であり、現在の感覚ではやや平板な演出でもあったので、「4回に分けて」鑑賞した。
で、その後、YouTubeでローリング・ストーンズ、マッシヴ・アタックなどを聴きながら文章を書いたりしたいたのだが、(そうだ、大月みやこの動画もチェックしてみよう)と思い立った。
ある日の『人生、歌がある』に、これは五木ひろし司会のなかなか聴き応えある番組なのだが、1946年生まれの大月みやこがドレス姿で出演していて、もちろん「着物」のイメージだから最初は(ん?誰、この人)という具合だったけれど、けっこうドレスが似合っていたのである。
しかも前方にスリットが入っていて、大腿部から膝頭、そして足首まで見えるデザインだった。
それがまったく違和感ないのである。
ドレス着用は年齢を問わず、日本人女性には高いハードルであることが多いのだろうが、70歳代の大月みやこの艶姿は多くの日本女性のよき目標になり得るのではないかと感じた。