●ピーターの若々しさと、子どもの頃の「女っぽい」男性歌手、美川憲一、三善英史らの印象。

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

2017年から歌謡・演歌番組を観始めたわたしです(←山田姉妹「みずいろの手紙」風に)が、殿様キングスの宮路おさむとかが今も歌っていて、しっかり生放送で観られるとは思ってもいなかった。
殿様キングスの「女の操」で宮路おさむが歌詞の中で「女であること」を、長い前髪を振り乱しながらキッとカメラ目線で宣言するあの姿はm、とりわけ子どもの頃に観たことがあれば忘れることができようはずがない。
(え?このおじさん、女なの?)と、まあそれは歌詞の上での話ではあるけれど。

演歌の、「むくつけきおじさま」方が女心を切々と歌い上げる演歌の世界の不思議についてはまたじっくりと検証する必要があるが、そうした歌手たちとは別に、

「女のように歌う男性歌手」

という人たちが子どもの頃からテレビに登場していて、やはりそうした歌手たちに対しては他の歌手たちとは違った印象を持ったものである。
わたしは美輪明宏を日本で最高の歌手だと思っているが、その存在を知ったのは概ね高校時代くらいだったと思う。
それよりも子ども時代によく見かけたのが、

美川憲一
ピーター(池畑慎之介)
三善英史

の3人であり、この人たちがゲイであるか否かといった興味はまったく起こらず、そもそもそうした人たちがいることを知っていたかどうかも定かではなく、ただ、歌手としては皆気に入っていた。

などと書いているのは、昨年からまたちょいちょい見かけるようになったピーターの若々しさ、歌声もパフォーマンスもさらに艶っぽさを増している姿に驚いたからである。

3人の生まれた年をチェックしてみると、

美川憲一 1946年
ピーター 1952年
三善英史 1954年

と、美川憲一とピーターでは6年間のギャップがあるだけだが、美川憲一の方はずいぶんと体が重そうになっている。
ピーターは現在BSジャパンでミッツ・マングローブと『ピーター&ミッツの煮るなり焼くなり』というトーク&料理番組をやっているし、なにせさらに磨きがかかるパフォーマンスも含め、その若々しさに注目である。

ところで「三善英史」と言ってもピンと来ない方もいらっしゃるだろうが、「雨」という曲がけっこうヒットしていて、子どもの頃にヒットしていた歌というのはわたしの場合自然に覚えている場合が多く、「雨」もいつでも歌えることを自慢にしたことはないけれど。