●『news zero』の冒頭から「Sexy Zoneのメンバーがパニック障害で休養」のニュース~末尾ルコ、「投薬無しで、パニック障害治癒の経験」を語る。

末尾ルコ「精神医学の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

何がスゴイかって、有働由美子の『news zero』。
別に観ようと思ったわけではないけれど、何の気なしに11月28日、同番組へ回ってしまっていたが、冒頭から「Sexy Zoneのメンバーがパニック障害で休養」のニュース(?)が延々と続く。
いや、そりゃあ大ニュースだ。
カルロス・ゴーンの続報や、米国の難民問題などを差し置いてトップニュースで延々と伝えるだけの大ニュースだ!!

あ~あっと。

もちろんわたしはパニック障害の苦しさはよく理解している。
わたしが主に20代の時期、「精神の地獄」にいたというお話については時に触れているが(いずれ必ず作品化します)、どうにか『地獄』を脱出した後も様々な症状に見舞われ、その過程でパニック障害のかなり激しい症状も経験しているのである。
そうしたわたしの経験も今後折に触れてお話していくつもりだが、確かにパニック障害を持つと、日常生活の中に困難な局面が多々出現する。
が、これはあくまで「わたしの場合」で、他の誰かに薦めようというつもりはないのだが、

「わたしの場合は、一切投薬なしで治った」

これは事実だ。
「精神が問題となる病(症状)」に対して、投薬が有効な場合ももちろん多くあるだろうし、投薬治療を否定するわけではまったくないが、仮に投薬治療でなかなか改善しない人たちがいるとすれば、「パニック障害は投薬以外で治癒する可能性もある」ということは言いたい。
もちろん代替医療とか、ヘンなサプリメントとか、ヘンな拝み屋などに頼ったわけでもない。
簡単に言えば、「自分の精神を自分で見つめ直し、鍛え直した」のである。
簡単な道ではなかったし、かなりの期間を要したが、現在はもちろん一切パニック障害の症状は出ない。
わたしが辿ったパニック症状治癒過程は、ひょっとしたら「わたしだけにしか適用できない方法」だった可能性もあるが、仮にそうだとしても、その過程を記すことは「パニック障害治癒の一例ドキュメント」として価値のないわけでもないだろう。
今後わたしがわたし自身のパニック障害について語るときにはそのような観点でお読みいただければ幸いである。

というわけで、パニック障害の苦痛、時に恐怖は十分すぎるほど理解しているわたしであるが、アイドルグループのメンバーがその症状により休養するというニュースをトップに持ってくるのは「まったく違う」と、当然のことも言いたいわけである。