末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題」


9月22日(水)手術後546日目 退院後355日目

『雨のニューオルリンズ』のシドニー・ポラック監督作品の中で特に女性人気の高いのが、バーブラ・ストライザンド、ロバート・レッドフォード共演の『追憶』でしょう。
実はこの作品、母がお世話になっている映画好きのケアマネさん、そしてフランス人の獣人フェノンの奥様(ニュージーランド人)も「最も好きな映画」として挙げています。
バーブラ・ストライザンド本人が歌う「TheWayWeWere」の甘美で繊細なメロディと共に、大人の女性の心を揺さぶる大人の恋愛映画と言えるでしょう。

バーブラ・ストライザンドの歌としては、いいものは数多く、中にはそりゃあ暑苦しくねちっこい歌唱もあるけれど、不世出の大歌手であることに疑いは持っていません。
その中でもわたしが最高とずっと前から信じている曲が「Evergreen」です。
曲想もメロディも素晴らしく、何と言ってもバーブラ・ストライザンドの力強くしかも繊細極まりない歌声の魅惑がフルに発揮されている。
ぜひ一度聴いていただきたい一曲です。

「Evergreen」はバーブラ・ストライザンドとクリス・クリストファースンが共演した『スター誕生』のテーマ曲なんですが、作品としてはブラッドリー・クーパーが監督し、本人とレディ・ガガが主演した『アリー スター誕生』の方がよかった。
この作品中ガガによって歌われる曲の数々も素晴らしいものばかりです。

ちょっとお話逸れますが、映画『ボヘミアンラプソディー』でラミ・マレックがアカデミー賞主演男優賞を獲ったですよね。
『ボヘミアンラプソディー』はそれなりに愉しめる作品として貴重なものだとは思いますが、それまで映画界ではほとんど実績のなかったラミ・マレックがいきなり主演男優賞受賞というのはどうなのかといまだ思ってます。
いや、決して『ボヘミアンラプソディー』やラミ・マレックを軽視しているのではない。
作品自体、その演技自体だけを見れば上等なものです。
要するに比較の問題。
長年に渡って素晴らしい作品に出続けている素晴らしい男優たちでオスカーを獲得してない人たちがいっぱいいるんです。
ちょっと挙げるだけでも、ジョン・マルコヴィッチ、ウィレム・デフォー、ヴィ五・モーテンセン、ロバート・ダウニー・ジュニア、ジェイク・ジレンホール、ライアン・ゴズリング、ダニエル・クレイグ、さらにトム・クルーズ、そしてロバート・レッドフォードも俳優賞は獲得していません。
『女王陛下のお気に入り』でオリヴィア・コールマンがしぇん女優賞を撮った時にも同じような感覚を持った。
いや、ラミ・マレックもオリヴィア・コールマンも素晴らしいですよ。
しかしそもそも『女王陛下のお気に入り』で彼女は「主演」だったのか?
わたしにはレイチェル・ワイズとエマ・ストーンが主演に見えたのですが。