「暴力脱獄」の原題は「Cool Hand Luke」であって、「暴力脱獄」ではこの映画の魅惑や凄みはまったく伝わらない。それも手伝って日本ではポール・ニューマン主演作としては「明日に向って撃て」や「スティング」より知名度評価とも大きく劣っているけれど、その映画的魅惑は勝るとも劣らずどころか勝っている。

「Cool Hand Luke」の監督スチュアート・ローゼンバーグのフィルモグラフィには「新・動く標的」「さすらいの航海」「ブルベイカー」などがあり、これら全部また観たいなあ。
「Cool Hand Luke」にはジョン・ケネディ、ハリー・ディーン・スタントン、デニス・ホッパーらが出ていてやはり特にジョン・ケネディがいい。イエス・キリストがあからさまに暗喩されたポール・ニューマンに惚れ込み崇拝するジョン・ケネディ。それほどまでにこの作品のニューマンは美しい。