「ROOKIES-卒業-」大ヒットなどといういやなニュースの中、
吉高由里子出演の「重力ピエロ」が先週の10位から9位に再浮上。
いったん落ちてまた上がることはなかなか困難なものなので、健闘していると見ていいのかもしれない。
地方によっては「重力ピエロ」公開予定のないところもある。残念なことだ。
「重力ピエロ」・・今年ぜひ観るべき作品の一つだと思う。
吉高由里子のファンはもちろんだが、岡田将生のファンであってもなくても、
あの特殊な美しさと才能は映画館で必ず観るべきだ。

さて北川景子の「真夏のオリオン」。
北川景子が関わっている以上ヒットはしてほしい。
しかし「真夏のオリオン」が一般の人たちに浸透しているかは疑問だ。
残念ながら今の日本では大量の宣伝によってほとんど動員が決まってしまう。
「おくりびと」のような稀な例外もあるにはあるが、まさに稀中の稀だ。
もちろんどこの国でも大量の宣伝が動員に影響を与えるのは同じだが、
日本ほどテレビの情報に観客が左右されていてはいけないだろう。
その点を考えると、「真夏のオリオン」の宣伝が十分行き届いているとは思えない。
まだ「ハンサム★スーツ」の方が浸透していたのではないか。

キャストが全体的に軽いのも不安だ。
「この人がいれば」という俳優が出ていない。
映画出演数はけっこう多い玉木宏が新しい力を発揮できるか。
本当に「俳優」として評価されるかは、今年公開される映画にかかっている。

ところで北川景子についてもどんどん書いていくが、
その魅力の一端が「知性」であることは間違いない。
この場合は偏差値的知性ではなく、本当の「知性」について語っている。
「聡明さ」あるいは「ものごとの本質が分かるかどうか」と言い換えることができるかもしれない。
簡単な例を出すと、東大卒の高田万由子にはなく、北川景子にはあるのがそれだ。