北川景子出演「死刑台のエレベーター」リメイクだが、ルイ・マルの傑作の主演がジャンヌ・モローとモーリス・ロネだった。
ジャンヌ・モローは言うまでもなく映画史上屈指の大女優。
美、知性、悪徳、退廃、崇高・・ジャンヌ・モローの中にどれだけの属性が内包されているか。
まさしく世界中の女優が範とすべき女優の一人だ。
そのジャンヌ・モローの役が吉瀬美智子・・。
ほとんど女優としてのキャリアがない。
このあたりが現代日本女優界の層の薄さだろう。
30歳前後に人材が少ない。
吉瀬美智子を悪いと言っているわけではない。
可能性のある女優だ。
しかしわざわざリメイクを作る「死刑台のエレベーター」の主役とは・・。
30前後の女優で吉瀬美智子より実力・キャリアともに上だと考えられるのが、麻生久美子、竹内結子、中越典子あたりか。
吉瀬美智子をキャスティングしたポイントは、まだ「色」がついてないところだろうか。

ところで吉高由里子と時代劇について考えていてふと思いついた言葉が「殺気」だ。
「殺気」という言葉、わたしが美学・芸術などを考える上で非常に重要なファクターになると思う。