実は瑛次は、「歩いて内心の熱さを振り切る」という行為を邪魔され、かなり不快な気分になっていた。
しかしもちろんそんな感情はおくびにも出せないのが瑛次だ。
「なんか用事なの?」
真理は息を最終的に整えるように、何度か肩を上下する。
「用事というか・・、瑛次さん、今日はホントにごめんなさいね」
「え・・、ああ。でも君のせいじゃないから」
「え・・、瑛次さん、優しいんですね」
「え?」
「わたしね、ホント横で見てて、瑛次さんもうお店に来なくなるんじゃないかって、とっても心配になって」
「あ、いや、大丈夫だから」
本当は(もう来るもんか)と思っていたのだが・・。
「ヒサさんも大人げないところあるから」

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。