で、わたしは思うのだ。
「葬式」を題材に・・とまででなくても、魅力的な「葬式」シーンのある映画を吉高由里子主演でできればとてもおもしろいものができるだろうと。
例えば日本伝統の陰鬱な封建的雰囲気の溢れる「葬式」シーン。
欧米的葬式シーンでももちろん似合いそうだ。
例えばペドロ・アルモドバル監督の「オールアバウト・マイ・マザー」の凄愴な美しさに溢れた葬式シーン。
そんなシーンが似合うに違わない女優というのは「本物のゴシック」を湛えていなければならない。
「本物のゴシック」というのは商業主義と密接に関連した「ゴス」などとは一味もふた味も違う、内部から漂って来る「ゴシック」。
お決まりのファッションなどに身を包む必要もない「ゴシック」だ。
そう考えると、エロスとタナトスを過不足なく持ち合わせた吉高由里子は日本の女優界における「ゴシック」の筆頭的存在だと断言できる。
(もう一人挙げるとすれば、もちろん満島ひかりだ)