●末尾ルコ『ラブストーリーズ コナーの涙』『ラブストーリーズ エリナーの愛情』のジェシカ・チャステインの顔。

末尾ルコ「映画俳優演技論」&「真の恋愛講座」

ジェシカ・チャステインという女優の顔は優れて美的であると同時に、特に日本人から見ると、彫りが深過ぎて「怖い顔」と感じることが多かろう。
しかし「美しい顔」である。
「怖い」くらいの顔立ちだからこそ、「ゼロ・ダーク・サーティ」でウサマ・ビン・ラディンを追い詰める役を演じられたのだとも言える。
いかにハリウッドと言え、ウサマ・ビン・ラディンを追い詰めるエージェントを演じられそうな女優が何人いるだろう。
そんなジェシカ・チャステインが「愛の物語」を奏でたのが『ラブストーリーズ コナーの涙』『ラブストーリーズ エリナーの愛情』。
夫役が、ジェームズ・マカボイで、ビオラ・デイビスも出演しているが、豪華なのがジェシカ・チャステインの両親を演じている二人。
父役がウィリアム・ハートなのも凄いが、母役が何とイザベル・ユペールだ。
実は主演二人以外のキャストを知らすに観始めて、いきなりイザベル・ユペールが現れた時は腰が抜けそうになった。
「世界の女優たちの憧れの的」と言って過言ではないユペール出演が実現したのは、ジェシカ・チャステインや監督ネッド・ベンソンとの信頼関係ではないかと想像する。
脚本もネッド・ベンソンであり、チャステインもベンソンも無名だった時代、ベンソンの短編を観たチャステインが、「あなたの作品へ出たい」と直訴したという。
この「熱」が「映画の熱」を上昇させる。

※ここで大切なことを書いておこう。
恋愛映画も観ない、恋愛小説も読まないような男が(恋愛したい)なんて考えてもダメです!

(つづく)

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