●クイーンとキッス、エアロスミスが「ロック御三家」と呼ばれていた時代、そしてNHKで放送したキッスのライブ。

末尾ルコ「音楽の話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

わたしがクイーンの「愛にすべてを」を聴き、自覚的ロックファンになってからすぐに聴こえてきた他のロックは、キッス、エアロスミス、そしてレッド・ツエッペリンであって、なぜだかローリング・ストーンズやジミ・ヘンドリックスについて知るのはそれらよりいささか後になる。
すぐにキッスやエアロスミスが聞こえてきたのは当然であって、なにせ日本のロック雑誌で「ロック御三家」と称されていたし、特にキッスはあの風体であり、さらにシーン・シモンズが火を噴いたりするものだから、ロックファン以外にもその存在はかなり浸透していた。
NHKは時に有名ロック・ミュージシャンの来日公演ライブを、しかもほとんどフルに放送することがあり、キッスは放送されたバンドに一つだった。