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小説 感じのいい行員 [生と死のためのアート]

3月初旬。まだ寒い風が吹いていた。ぼくは銀行へ行ったんだ、銀行の駐車場に車を止めるとにわかに日光が暖かくなった。ぼくの目にはいくつもの日光の線が斜めに走っているのが見えた。まあ悪い気はしなかったな、ポカポカして来たし。銀行は込んでいなかった。
外の光を取り入れるために広くガラス張りにした南側。この支店は入店して来た客にすぐ掛りの行員が案内を始める。(この行員は愛相がい、感じもいい、そして誰かに似ている)
セミロングの黒髪を自然に顔の両側へおろしている。ぼくは少しだけ話を引きのばそうと特に知りたくもないことを尋ねてみる。「この支店はいつできたんですか?」最近できたんだ。知りたくもないというよりも、そんなこととうに知っている。「ここはですね、去年の七月にできたんですよ」行員はやはり感じよく答える。(誰に似ているのだろう。美人型の顔ではある。けれどどこかベッタリした感じもある)


タグ:アート 小説
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ねこじたん

誰に似ていたんでしょ?
感じがいいのと日光が暖かいって
素敵なコンビですね
by ねこじたん (2011-03-11 08:55) 

末尾ルコ(アルベール)

ねこじたん様

誰に似ていたかはいずれ明らかになるかも・・です(笑)

                           RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2011-03-11 11:36) 

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