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〈「言葉」による革命〉・・・映画「魔女と呼ばれた少女」の怖い「霊」の現れ方。2014年6月20日 [「言葉」による革命]

●「魔女と呼ばれた少女」(キム・グエン監督)という映画があります。
コンゴ内戦のさなか、反政府軍のゲリラに仕立て上げられた少女が主人公。
残忍に過ぎるコンゴ情勢の中、少女コモナ(ラシェル・ムワンザ)はマジック・ミルクという幻覚剤を用いて「霊」の姿を見るようになる。
少女の「見霊能力」を知った反政府ゲリラのボスは。その力を利用しようとし・・・。

というストーリーで、政府軍であろうが反政府軍であろうが、アフリカ各地で生じている内戦の残忍な内実が適宜語られて行きます。
そうした映画全体を貫くメッセージ性も観応えありますが、少女コモナの見てしまう「霊」の描写がなかなかおもしろい。
こけ脅しの演出ではなく、

「ただそこにいる」

んです。
「霊」と言ってももちろん「幻覚」であるはずなのですが、鑑賞者は必ずしも「幻覚」と決め付ける必要はないと思います。

「ただそこにいる」

その存在の風体は、体中灰色がかった白にペイントされており、目も白い。
この存在が、

ふ と出て来た時には、ギクッとする。

無駄に予算を掛けてお化け屋敷じみた演出をするよりもずっと恐怖感を味わえます。

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