ここで再び「バガボンド」の吉岡清十郎を語ろう。 [ルコ的読書]
ここでマンガ「バガボンド」について少し触れておこう。
「バガボンド」最大の魅力は井上雄彦の画力であることは多くのファンが認めるところだろう。
それでも1巻からしばらくの間はまだ「いわゆるマンガ」の範疇に収まる画だったが、「小次郎編」の中盤あたりから驚くべき画力の変化・向上を見るようになった。
思わず見惚れてしまう画が満載となるのである。
ただストーリーやキャラクターの設定はやや「スポーツライク」の要素が強く、「殺し合う」わりに話が「キレイごと」になっていしまうことが多いのは物足りない。
もう一つ言えば、人物の心象が「説明過剰」の面も多々ある。
とは言えマンガならではの魅力的な人物造形も多く、その一人が吉岡道場の当主吉岡清十郎だ。
吉川英治の原作では、吉岡清十郎は宮本武蔵とは比較にならない程度の実力で、しかも「小心者」として描かれているが、「バガボンド」の中では退廃的な生活を送る美しい天才剣士として造形されている。
加えて言えば、吉岡清十郎が初めて登場する3巻では作者の画力が「格別」というほどではなく清十郎も「中途半端な美剣士」の様相だが、武蔵と対決することになる21巻、22巻では見事なまでの退廃美を生み出しているのだ。
と、「日本の剣豪一~五」(旺文社)から離れてしまっているが(また戻ります)、次回も「バガボンド」の話となるかもだ。(美笑)
「バガボンド」最大の魅力は井上雄彦の画力であることは多くのファンが認めるところだろう。
それでも1巻からしばらくの間はまだ「いわゆるマンガ」の範疇に収まる画だったが、「小次郎編」の中盤あたりから驚くべき画力の変化・向上を見るようになった。
思わず見惚れてしまう画が満載となるのである。
ただストーリーやキャラクターの設定はやや「スポーツライク」の要素が強く、「殺し合う」わりに話が「キレイごと」になっていしまうことが多いのは物足りない。
もう一つ言えば、人物の心象が「説明過剰」の面も多々ある。
とは言えマンガならではの魅力的な人物造形も多く、その一人が吉岡道場の当主吉岡清十郎だ。
吉川英治の原作では、吉岡清十郎は宮本武蔵とは比較にならない程度の実力で、しかも「小心者」として描かれているが、「バガボンド」の中では退廃的な生活を送る美しい天才剣士として造形されている。
加えて言えば、吉岡清十郎が初めて登場する3巻では作者の画力が「格別」というほどではなく清十郎も「中途半端な美剣士」の様相だが、武蔵と対決することになる21巻、22巻では見事なまでの退廃美を生み出しているのだ。
と、「日本の剣豪一~五」(旺文社)から離れてしまっているが(また戻ります)、次回も「バガボンド」の話となるかもだ。(美笑)
バカボンドのファン、私の周りにもけっこういます^^
by アールグレイ (2010-04-13 09:47)
最初は絵がなんとなくヘンで、連載が進んでいくうちにこなれて、上手くなっていくというのは、多くのマンガで共通するところですね。
自分が思い描く原作のイメージとは異なる演出もマンガならでは。
だから、本が原作にマンガは、あまり読まないようにしてたんですが、これはちょっと興味あります。
特に、退廃的な生活を送る美しい天才剣士、吉岡清十郎が、、、(笑)
by cjlewis (2010-04-13 09:50)
アールグレイ様
多いですよね~(゜-゜)
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-13 11:57)
cjlewis様
原作者の井上雄彦はどちらかと言えば「スポ根」系のマンガ家なので、本当の「退廃」ではまったくないです。
ただ21巻、22巻の清十郎のパートは、非常に魅力的な画面を作っています。
3巻の清十郎はあまりお薦めできませんが・・。(笑)
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-13 12:01)
紀伊国屋書店NY店の2階には井上雄彦さんが描いた壁画がありまっす。http://tweetphoto.com/8481930
by FUCKINTOSH66 (2010-04-13 14:26)
FUCKINTOSH66様
見せていただきました。
まさしく「バガボンド」21巻あたりの武蔵ですね。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-13 20:26)
バカボンドはペンから筆のみに変わって飛躍的
に雰囲気がでた気がします
吉岡清十郎の退廃美に注目はさすがですね☆
by KAZUYA (2010-04-14 21:50)
KAZUYA様
お読みですか!
清十郎の部分がひときわ輝いているんですよね。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-15 00:30)