SSブログ

小説 熱帯魚のハート・その喜劇と悲劇 21 ソードテールは何を見ていたのだろう [小説 熱帯魚のハート・その喜劇と悲劇]

一匹になったソードテールは何を見ていたのだろう。
ほとんど水槽の底で留まるようになっていた。
浮力を失った魚。
目はどんよりと曇っている。
ふつうのソードテールはとても純粋できれいな目をしているのだ。
そしてその目はときに悪戯っぽく見えることもある。
それだけにどんよりとしたソードテールの目を見るのはつらい。
けれどまだ元気になるんじゃないかという希望も少しはあった。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0