伝説的剣豪伊藤一刀斎の「無茶な(笑)修業」 「バガボンド」 [ルコ的読書]
井上雄彦作「バガボンド」の吉岡清十郎と宮本武蔵の決闘の話が長くなったが、もう一人好きな登場人物を選ぶとすれば「伊藤一刀斎」だ。
「バガボンド」の中で伊藤一刀斎(旧名弥五郎)は鐘捲自斎の弟子であり、師を打ち負かすわけだが、これは歴史的にも記録に残っているようだ。
鐘捲自斎は伊藤一刀斎に打ち負かされた後没落し自殺を考えているときに、「捨てられ児」となっていた佐々木小次郎を救い、育てることを決意する。
そして小次郎は赤ん坊の頃から聾唖だった。
佐々木小次郎は記録がほとんどないわけだからこのあたりは作者の創作である。
「聾唖」という設定は吉川英治の原作でもない。
小次郎に剣を教えながら(「剣は教えぬ」と言いながらも)十代後半まで育て上げた自斎の元へ、ふらりと伊藤一刀斎が現れる。
「一刀流」を立ち上げ、すでに「剣豪」として伝説的な存在になっていた一刀斎はすぐに小次郎の才能を見抜き、「無茶な(笑)修業」をさせ始める。
「無茶な(笑)修行」とは、一刀斎との立会いを求めてやってきた剣士たち(吉岡伝七郎含む)といきなり斬り合わせたり、関ヶ原へ連れて行って侍たちと無差別に戦わせたり、戦のあとに武士を殺そうと殺気立つ農民たちの中へ何も言わずに取り残したりと、力がなければすぐに「死ぬ」という類のものばかりだ。
「バガボンド」の中で伊藤一刀斎(旧名弥五郎)は鐘捲自斎の弟子であり、師を打ち負かすわけだが、これは歴史的にも記録に残っているようだ。
鐘捲自斎は伊藤一刀斎に打ち負かされた後没落し自殺を考えているときに、「捨てられ児」となっていた佐々木小次郎を救い、育てることを決意する。
そして小次郎は赤ん坊の頃から聾唖だった。
佐々木小次郎は記録がほとんどないわけだからこのあたりは作者の創作である。
「聾唖」という設定は吉川英治の原作でもない。
小次郎に剣を教えながら(「剣は教えぬ」と言いながらも)十代後半まで育て上げた自斎の元へ、ふらりと伊藤一刀斎が現れる。
「一刀流」を立ち上げ、すでに「剣豪」として伝説的な存在になっていた一刀斎はすぐに小次郎の才能を見抜き、「無茶な(笑)修業」をさせ始める。
「無茶な(笑)修行」とは、一刀斎との立会いを求めてやってきた剣士たち(吉岡伝七郎含む)といきなり斬り合わせたり、関ヶ原へ連れて行って侍たちと無差別に戦わせたり、戦のあとに武士を殺そうと殺気立つ農民たちの中へ何も言わずに取り残したりと、力がなければすぐに「死ぬ」という類のものばかりだ。
2010-04-17 07:00
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コメント(10)
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おはようございます。
そうなんですか。
小次郎がしゃべれないのはフィクションだったんですね。
一つ、勉強になりました!!
by Studio-Oz (2010-04-17 08:51)
小次郎が聾唖というのは、おもしろい設定ですね。
感覚が人並みはずれて優れていることを強調したかったんでしょうか。
それにしても、無茶過ぎる修行だ。。。(笑)
by cjlewis (2010-04-17 09:18)
小次郎、、、
バガボンドでは、ミステリアスに感じました
ストーリー構成上、武蔵の激、に対して、小次郎の静、
その為の聾唖設定だったのかな?
by hir (2010-04-17 09:26)
スパルタも極まって感じなんですね。
小次郎も良く頑張ったんだなぁ~~。 ^^;
by moz (2010-04-17 11:15)
教えるもなにも、それで生き残れたら剣豪じゃないか^^;
by 釣られクマ (2010-04-17 11:31)
Studio-Oz様
フィクションでしょうし、そもそも小次郎の記録はほとんどないわけですから、「聾唖」の可能性もゼロではないのでしょうね(笑)。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-17 12:19)
cjlewis様
そこはマンガ、無茶を書いても許される世界と言いましょうか(笑)
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-17 12:50)
hir様
> 武蔵の激、に対して、小次郎の静
それはありますね。
全体の展開からも、上手に「対称性」を出そうとしている感じです。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-17 12:53)
moz様
マンガだからこそできる修行ですが・・(笑)
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-17 13:00)
釣られクマ様
剣豪というよりも、「拳王」・・(爆笑)
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-04-17 13:02)