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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「映画女優演技論」~原節子と高峰秀子、若尾文子の違いとは?2016年9月4日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画女優演技論」~原節子と高峰秀子、若尾文子の違いとは?

まあ最早「無益!」としか言いようがないけれど、マスメディアの「原節子の死」の扱いの小さいこと、少ないこと。
毎日毎日スポーツにはでかでか時間もスペースも取るくせに。
スポーツが悪いと言っているんじゃない。
マスメディアの扱いのバランスが悪過ぎるんです。
ま、それはさて置き、2014年「キネマ旬報」の「オールタイム・ベスト 映画遺産 日本映画男優・女優100」。
これも「映画人・評論家・文化人の方々など181名へのアンケート」という形だったようですが、トップ10は次のようになっています。

1位 高峰秀子
2位 若尾文子
3位 富司純子(藤純子)
4位 浅丘ルリ子
4位 原節子
4位 山田五十鈴
7位 岸惠子
8位 安藤サクラ
8位 田中絹代
8位 夏目雅子

さすがに「外国映画俳優」のランキングより穏当な結果になっていますが、安藤サクラが早くも「オールタイム」へ入っていていいのか?浅丘ルリ子がこんな上位へ来ていていいのか?
といったあたりがわたしとしては疑義のあるところですが、アンケートの設問が確か「好きな俳優」だったようなので致し方ない部分はあります。
もっと客観的評価のランキングも欲しいところですが,芸術をランク付けすることに意味があるかどうかという問題もあるけれど、こういうことはファンを含めた知的愉しみでもあるのですね。
4位に入っている原節子ですが、以前であればもっと上位、例えば1位になっていてもおかしくなかったのだと思います。
なにせ高峰秀子と若尾文子の評価が近年になっても上昇し続けているんですね。
対して原節子は、小津作品の評価はとてつもなく高まり続けているけれど、原節子自身は「伝説の大女優」ではあるけれど、その評価は高止まりして、しかし上昇もしていないということだと思います。
身も蓋もない言い方をすれば、高峰秀子、若尾文子に比べ、女優としての色気に欠ける部分はあります。

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