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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「格闘技論」~復帰してしまったエメリヤーエンコ・ヒョードルを憂いながら、ロシア人格闘家の「強さ」について想起する。2016年10月21日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「格闘技論」~復帰してしまったエメリヤーエンコ・ヒョードルを憂いながら、ロシア人格闘家の「強さ」について想起する。

2015年に現役復帰を果たして、少なくとも熱烈なファンだったわたしを心底がっかりせてくれたエメリヤーエンコ・ヒョードルですが、そう言えばPRIDE時代、圧倒的な強さを誇っていたヒョードルの後に同じくロシアのセルゲイ・ハリトーノフが活躍し始めた時は総合格闘技ファンの間に「ロシア幻想」が拡がりました。
「ロシア幻想」。
わたしも持ちましたよ。
まったく対戦相手を寄せ付けない強さのエメリヤーエンコ・ヒョードル、MMA経験が浅いのも関わらず、「ロシア軍兵士」らしい(ように見えた)情け容赦のないファイトで、特にセーム・シュルトの顔面を崩壊させた試合で幻想が膨らんだハリトーノフ。
二人とも(まだ力の一部分しか発揮してないのではないか)と感じさせていたところもワクワクさせられた。
そして(ロシアには一体どれだけのとんでもないファイターが眠っているんだ)と当然思う。
リングスでヴォルク・ハンがコマンド・サンボの大旋風を巻き起こしていた時に前田日聡も言っていました。
「ロシアにハンぐらいの選手はいくらでもいるよ」
・・・でも、いなかった。
いませんでした、「ヴォルク・ハンくらい」の選手。
単に「サンボが強い」とか「総合格闘技に適している」とかいうファイターなら他にもいっぱいいるでしょう。
しかし日本格闘界(プロレス界)にヴォルク・ハンほどのインパクトを与え、観客を楽しませる試合ができるファイターは結局いなかったし、今後も出てこないだろう。
その意味で前田日明がコマンド・サンボの使い手として「まず」ヴォルク・ハンを招聘し、売り出したのは、わたしたちにとって幸福だったと言えます。
そしてその後のMMAの世界に「エメリヤーエンコ・ヒョードル」並みのロシア人ファイターも現れませんね。
どうしてそうなのか、についてはわたしなりの分析がありますが、そうしたお話もまた後日いたしましょう。

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