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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~「アップに耐える顔・耐えられない顔」論、森カンナから、「日本侠客伝 花と龍」の星由里子へ。2017年1月1日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~「アップに耐える顔・耐えられない顔」論、森カンナから、「日本侠客伝 花と龍」の星由里子へ。

「アップに耐える顔・耐えられない顔」。
これは絵画の世界でも古くから重要視されてきた思考です。
特に肖像画として一人の人間を描く場合、画家はその人を「アップに耐える顔として」描く。
「~として」という言葉が付いているのはもちろん、「絵は実物通りに描く必要がない」からです。
画家が誰かをモデルとする場合、その人物の容姿自体に大いなるインスピレーションを受ける場合も多々あるでしょうが、時の権力者に乞われてその姿を描く必要が生じた場合など、「できる限りアップに耐える顔」として描くことが普通だったでしょう。
しかし映画は基本的に「俳優の顔そのものが巨大スクリーンへ映し出される」。
より高いクオリティの作品を志すのであれば、「よりアップに耐える顔」の俳優、特に主演俳優を求めるのが当然なのです。(映画の傾向によっても違いますが)

前回、「太陽の坐る場所」出演者の中で、森カンナが「アップに耐えられない顔」だったと書きましたが、これは森カンナが「美人ではない」とかそんな話ではなく、「映画の中でアップになる顔で間が持たせられない」ということです。

例えば、マキノ雅弘監督の映画「日本侠客伝 花と龍」。
高倉健主演で、ヒロイン格として星由里子、特別出演格として藤純子が出ています。
言うまでもなく、高倉健と藤純子の「アップに耐える顔」は尋常ではありません。
それに比べるとどうしても星由里子が「シブく」見えてします。
もちろん星由里子自身はとても綺麗な人なんですけどね。
「歴史的映画スター」という存在は、かくも凄いものなのです。
そのことを忘れてはならない。


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フヂ

あけましておめでとうございます!
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします(≧∀≦)
by フヂ (2017-01-01 00:15) 

Labyrinth

明けましておめでとうございます♪
今年も刺激的な一年でありますように!? ^^;
どうぞ宜しくお願い致します。
by Labyrinth (2017-01-01 00:26) 

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