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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「『ディバイナー 戦禍に光を求めて』のオルガ・キュリレンコ、『親指の標本』の絶妙なエロティシズム」。2017年10月30日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「『ディバイナー 戦禍に光を求めて』のオルガ・キュリレンコ、『親指の標本』の絶妙なエロティシズム」。

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

ラッセル・クロウ初監督映画『ディバイナー 戦禍に光を求めて』のヒロイン的出演がオルガ・キュリレンコで、前回も書いたようにオルガ・キュリレンコは映画『親指の標本』を観た時からゆるやかにファンである。
『親指の標本』はフランス映画だけれど、小川洋子が原作で、とても濃密なエロティシズムに満ちた作品となっている。
日本人作家の小説がこうしてフランスで見事に映画化されるという時点で、「日本映画、何をやっておるか!」という話になるけれど、真っ当な映画を作る力の点でフランスと日本では格段の差ができてしまったのだから今やどうしようもない。
映画『親指の標本』であるが、このエロティシズムが絶妙にして玄妙で、「フランス的であって日本的」。
要するに、小川洋子の原作を得て、フランス映画史上でも類のないエロティシズム作品として完成されているのだ。
この点についてはまた機会を改めてお話したい。

ところでオルガ・キュリレンコは『親指の標本』後、ハリウッド映画を含めて国際的に大活躍しているが、『007 慰めの報酬』では今一つだったものの、ぜひ鑑賞していただきたいのが『故郷よ』で、キュリレンコの故郷であるウクライナに対する大きな思いに満ちた作品となっている。

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