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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「ジャン・ルノワール監督の『ピクニック』、アンリエットの官能性溢れる表情の凄いこと!」。2017年11月21日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「ジャン・ルノワール監督の『ピクニック』、アンリエットの官能性溢れる表情の凄いこと!」

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

かつて「よろめき」という言葉が日本人の一般的ボキャブラリーとして存在したが、今はほとんど使われていないだろう。
三島由紀夫の小説『美徳のよろめき』が大ヒットとなったことをきっかけに流行った「よろめき」という言葉。
かつての日本は三島由紀夫がベストセラーになっていたのだね。
「よろめき」。
三島の持っていたニュアンスとどのくらいの齟齬があったかはさて置いて、ジャン・ルノワール監督の『ピクニック』は「よろめき」の映画だ。
主人公のアンリエットには婚約者たる男性がいる。
しかもその男もピクニックに同行している。
ところがアナトールという名前の婚約者、外見がダサいだけでなく、実に愚鈍な人間なのだ。
そんなアンリエットに、田舎男の逞しさだけでなく、都会的な知性や言葉遣いを持ち合わせたアンリが近づく。
草むらでの睦み合い。
徐々に心身を預けてゆくアンリエット。
最初単なる「頭の悪そうな女」に見えたアンリエットが、アンリのキスを受ける前にはぞくぞくするような官能性を帯びた表情を見せる。

これは凄い映画表現だ。


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山田姉妹の公式ブログ、11月21日アップの記事です。
 ↓
https://ameblo.jp/karei1224/entry-12330120855.html



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