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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「高倉健的『起終点駅 ターミナル』佐藤浩市と『あん』永瀬正敏、そして新作『光』」。2018年2月1日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「高倉健的『起終点駅 ターミナル』佐藤浩市と『あん』永瀬正敏、そして新作『光』」。

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

たまたま佐藤浩市の出演映画を二本続けて鑑賞した。
『起終点駅 ターミナル』と『魚影の群れ』であって、相米慎二監督の『魚影の群れ』の圧倒的クオリティにはあらためて驚嘆した。
『起終点駅 ターミナル』はそこそこの内容なのだけれど、それなりに楽しめた。
演技の方はまるでダメな本田翼が、「アップに耐える顔」であることも確認できたし。
それ以上に、『起終点駅 ターミナル』が高倉健的であるのが嬉しい。
人生に、心に大きな傷を持つ男が最果てで孤独な毎日を送っている。
そこへドラッグ問題を抱えた若い女が関わってくる。

高倉健的と言えば、河瀨直美監督の『あん』に主演した永瀬正敏もそうだ。
ほとんど表情は変えない。
しかし感情はその全身から溢れ出る。
吉田鋼太郎には決してできない演技だ。
ここでわざわざ吉田鋼太郎の名を出した理由は、ずっと当ブルグに来てくださっている方にはお分かりだろう。

その永瀬正敏、河瀨直美監督とのタッグでまたしても『光』という映画に出ている。
『光』か。
わたしは以前、河瀨直美監督のファンとは言い難かったが、『あん』が素晴らしく、また今の永瀬正敏が新たな最盛期に入った感が強く、『光』が実に楽しみだ。

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hana2018

佐藤浩市の出演作で、故・相米慎二監督の『魚影の群れ」…とは、懐かしい。
・・・とは言え、これまで佐藤浩市に魅力を感じたことは一度もありません。
単純すぎて笑われてしまう理由ながら、まず唇の厚いあの顔が好みではない事。二世であるのも好ましくない訳のひとつ。
唯一見直したのは、大昔に放送された作家・壇一雄に扮した私小説「 リツ子・その愛」「 リツ子・その死」を元に作られたラマ。
その時の演技が、自らが中心でなければならない自分勝手な作家としてリアリティを感じさせながら、太郎との父子家庭生活では哀れさより男の二人暮らしの楽しささえ垣間見える程生き生きとしたものであった。
舞台となった福岡県の糸島へ出かけた時、この場所で戦時中にそうした暮らしがあった事が思い出されました
by hana2018 (2018-02-01 14:43) 

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