●『地球劇場』で甲斐よしひろはロック・スピリットであると確認し、ザ・ポップグループも聴いちゃった夜。

●『地球劇場』で甲斐よしひろはロック・スピリットであると確認し、ザ・ポップグループも聴いちゃった夜。

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

BS日テレ『地球劇場』のゲストが甲斐よしひろなので観てみた。
『地球劇場』は谷村新司が司会の番組で、以前石川さゆりがゲストの回を観たのだけれど、じっくり話を聴き、歌もしっかり聴かせるという、なかなかいい番組である。
わたしは１０代のある時期、音楽的にはパブリック・イメージ・リミテッド、ザ・ポップ・グループ、ニュー・エイジ・ステッパーズらブリティッシュなニュー・ウェイヴを中心として聴いていた。
わたし自身のセルフ・イメージも、そのような路線で周囲の皆様方に受け取っていただけるよう鋭意努力していたつもりである。
そんなわたしが、どうして「甲斐バンドもけっこう聴いているのさ」などとのたまえよう。
だからわたしは誰にも告げず、家ではこっそりと甲斐バンドを聴くことしばしばであったのだ。
特に『翼あるもの』や『感触（タッチ）』で盛り上がったなんてこと、当時公に（笑）できなかったからこそ、今公にしよう。
なぜならば、「アイドル」ならまだしも、「同じロック・バンド」の体裁を取っているグループとして、「甲斐バンドもけっこういいぜ」なんてこと言えなかったのは、甲斐バンドが明らかに歌謡曲寄りのロック・バンドであり、その曲想には和製フォークや演歌のテイストも含まれていたからである。
今でこそ、「一級の演歌は日本の誇りである！」と声高に主張するわたしであるが、かつては、（へ？演歌？？あんなワンダーウーマンじゃなくて、ワンパターンでネガティブな歌、日本の恥だぜ）くらいに思っていたわけであるからして、その演歌文化圏内に位置していたと目された甲斐バンドなど「眼中にない」というポーズをとる必要があったのだ。
しかしその反面、（歌謡ロックをやっているけれど、甲斐よしひろはロック・スピリットを理解している、体現している）とも内心気づいていた。
ここで「ロック・スピリットとはなんぞや？」という問題には深入りしないが、軽く触れるとすれば、「武田鉄矢や長渕剛にはまったく無いもの」とでも言っておこうか。

で、『地球劇場』の甲斐よしひろ、やはりおもしろかった。
演奏ではいきなりマイクスタンドを蹴るし。しかし体形も声もほとんど若い時のままで、（年取ってるのに、無理しちゃって）感はまったくない。
そしてトークもバリバリロックでポップで、まったく老成してないし、ましてや一切説教臭くない。
（確かに甲斐よしひろはロック・スピリットだ）とあらためて確認できたのである。

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コメント 3

以前、ラジオの対談だったかで中島みゆきが、甲斐よしひろは黒魔術と言っていたように思います。
実はファンであると人には言えない、という意味かと私は解釈しました。
妻も中学の頃からのファンだそうですが、やはり人に「自分はファンである」と言うにはいささかためらいがあると言います。
甲斐よしひろは一日に何度も風呂に入るそうで、妻は「誰がそれを洗うのだ」と気にしていましたが、まあ竹田かほりが洗っているのだろうと思いますが、それが若さの維持に貢献しているのかもしれません。

竹田かほりといえば、私は竹田かほりがなんとなくよくて、桃尻娘の前に青春ドラマに出いてた頃はよく見ていました。
中村雅俊のドラマで、加納竜と不良出身同士の夫婦を演じていて、屋台のラーメン屋をやっていましたが、なんとなくそれがイメージに合っているなと思いました。
どうも私は「優等生」が苦手で、たとえば物がなくなると疑われるような、浅はかな世間の誤解の犠牲者のような人にシンパシーを感じるのですが（汗）、竹田かほりにはそんなにおいを感じたのかもしれませんね。もっとも、結婚してからの竹田かほりは世俗的な教育ママという話も聞くのですが……。
むっちりプロポーション派のくせに、それと対極にある竹田かほりのどこがいいと自問するのですが、女性の魅力というのは、もとい人間の評価というのは単純なものではないということですね。

>もしわたしが好きな女性に「障害者の兄弟姉妹がいる」と告白されても、何ら動揺は致しません。

私の母方には、子供の頃の高熱で障害者になった叔母がいますが、何も迷惑は受けたことはありません。
私の経験では、障害者よりも「タチのわるいヤツ」がいるかどうかのほうが切実ですね。
私の父親は、事業を2度失敗したらしいのですが、少なくともそのうち1度は、父の兄の連れ合い、つまり義姉ですが、その義姉の弟に、変な儲け話を誘われて騙されたらしいのです。
にもかかわらず、人のいい亡父は「騙されちゃったよ」の一言でそれは片付けてしまい、付き合いをやめようとしませんでした。
その男はロクなものではなくて、私の代になっても、私に先祖の祭祀継承を押し付けておきながら、自分の親戚を埋葬しろなどと突然求めてきて揉めたこともあり、母親には姻族関係終了届を出させて、祭祀継承からも降りる手続きを進めているところなのです。
まあたぶん、誰でも親類には、1人や2人、鼻つまみ者がいるんじゃないでしょうか。

by いっぷく (2017-11-20 07:08) 

当時、私も聴いていました。
花園ラグビー場のLIVEは観に行きましたね。
by TBM (2017-11-20 21:14) 

甲斐よしひろはルックスはいまいちながら、あの歌声は魅力的ですよね。
バンドが長く続いているのも納得です。同じ時代を生きてきたきた者同士、ライブで聴いてみたいバンドのひとつです。
by hana2017 (2017-11-20 22:31)