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●ちあきなおみとエレファントカシマシの「喝采」聴き比べ&和製ジェームズ・ディーン?赤木圭一郎の「顔」を検証。 [「言葉」による革命]

●ちあきなおみとエレファントカシマシの「喝采」聴き比べ&和製ジェームズ・ディーン?赤木圭一郎の「顔」を検証。

末尾ルコ「映画と音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

少し前テレビで島津亜矢が「喝采」を歌っているのを聴いたけれど、もちろん島津亜矢の圧倒的な歌唱力のわたしはファンだけれど、「喝采」は残念ながら合ってなかった。
朗々と歌う楽曲ではないのですね。
「喝采」にはきっと、数えきれないほどの「ため」とニュアンスが必要。
坂本冬美でさえも、この楽曲を歌いこなせているとは感じられなかった。

で、YouTubeを見ていたら、まだ視聴してなかった、ちあきなおみ本人の「喝采」があった。

ちあきなおみ 喝采  数多い中でも保存版 Wide画面でNew(https://www.youtube.com/watch?v=inUBzjhaz7Y

既に数十万の視聴回数を得ているので、わたしがこの動画の存在を知らなかっただけなのだろうが、やはりいいですな。
唯一無二の存在です。
などと思いつつ、「おすすめ」のコーナーに目をやると、エレファントカシマシの「喝采」なる動画があるようだ。
わたしは特段、エレファントカシマシのリスナーだったことはないけれど、ロックファンの間の評価の高さは知っている。
なので、と言うわけでもないが、視聴してみた。

「喝采 エレファントカシマシ」(https://www.youtube.com/watch?v=bArsIbT9VAQ

冒頭の「ワンツースリーフォー」や「ガニ股」は必要ないと思うが、このガニ股がファンの間では定番ムーヴで好評なのですね。
で、肝心の「歌」なのだけれど、はっきり言って、なかなかよかった。
ちあきなおみ以外が歌う「喝采」では、エレファントカシマシのが今のところ一番かもしれない。
「気持ち」の入れようと「技術」のバランスが取れているし、近年の男性J POP歌手が多用するファルセットヴォイスがどうにも嫌いなわたしだけれど、この人の歌い方であれば、気持ちよく聴いていられる。

ところでお話はまったく変わるけれど、『モスラ』公開の1961年にはキューバ革命政権を覆すべく企てられたビッグス湾事件が起こっているが、日本では2月に、赤木圭一郎がゴーカートの事故により死亡している。
わたしが子どもの頃、父がよく「赤木圭一郎は日本のジェームズ・ディーン」と言っていて、出演映画が観てないけれど、(そんなものかなあ)という印象を持っていた。
なんていうことを思い出したので、後学のためにYouTubeで赤木圭一郎をチェックしてみたが、案外土臭い顔してるんですな。
もっと綺麗な顔立ちの俳優かなと思っていたのだけれど、ちょっとイメージと違っていた。
「綺麗」という意味では、若い頃の小林旭は綺麗ですよ、ホントに。
そしてジェームズ・ディーンと赤木圭一郎の共通点は、「若くして交通事故で死亡した」という点のみであることは、もちろん始めから分かっていたのだけれど。

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いっぷく

私はちあきなおみの「喝采」はリアルタイムで見ていて、当時の私なりの人生でそれを受け止めている「体験」があるので、今誰それの歌がうまいとか評価があっても、全く次元が違ういいますか、別物ですね。
たとえば、当時は「婚約者が死んだことを思い出して歌うたびに涙する」という高橋圭三の怪しいご案内(笑)とセットで頭に入っているので、(たとえ詐術でも)歌手の人生と歌が結びついている世界というのはもうそれで感動ごとファンタジーとして完結していて説得力があります。歌もいい、歌手もうまい、そして何よりドラマがある。たとえ後から「それは嘘でした」と聞かされても、いまさら微動だにしないのです。
そして、その頃は自分がちょうど希望しないお受験で、テレビも満足に見られず精神が不安定なときで、テレビのコンテンツに飢えていて、その頃はロイ・ジェームスの歌謡曲番組も聴いていなかったものですから、いい歌で感動したいという欲求もありましたので、そこにちなきなおみの「喝采」はタイミングよくスポッとハマってしまったのです。
さらに、歌がリリースされたのは秋というのも重要なポイントでした。暮れの押し詰まった頃、あっちこっちで聞かれるようになったのですが、連休頃から夏にかけて流行した小柳ルミ子ののどかな「瀬戸の花嫁」に比べると、だんだん寒くなり忙しくなる切羽詰った暮れ独特の雰囲気が、「喝采」の緊張感ある厳かなイメージに合っていました。つまり、当時の暮らしや思いを、歌を聞くことで思い出せるのです。歌にはそのような要素も必要ですね。
ちあきなおみ個人に対しては、「四つのお願い」や「X+Y=LOVE」のヒットでテレビに出るようになって知ったのですが、私の両親が「ちあきなおみの歌には色気がある」と評していて、子供心に「色気があっても自分(子ども)にも受けそうな面白い歌をうたう人だな」という印象がありました。で、ドリフのコントに出てくる歌手としては、「長さんのバカ」という強力なギャグを持っている由紀さおりに次いでちあきなおみの出演機会が多く、今で言うバラドル的な活躍もしていたのです。でもその後、「別れたあとで」というパッとしない歌を歌い、次にまた「無駄な抵抗やめましょう」というコミカルな歌に戻っていて、ちょっと路線が迷走しているような感じもして、だんだん私も勉強が忙しくなり、ちあきなおみの歌を聞く機会が少なくなっていったのですが、久しぶりに聴いたのが「喝采」で、おー、「笑い」の要素は一切無しできたのか、という感慨もありました。 

>赤木圭一郎

まだ現役大学生でしたよね。若くして壮絶な死に方をしたことで、殉職した警官が二階級特進するような感じで価値を高めて語り継がれているのかも、などといったら失礼でしょうか。峰岸徹が似てますよね。
by いっぷく (2018-07-11 04:57) 

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