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●『ごごナマ』大沢逸美、森尾由美、徳丸純子が語った、アイドル「はい」と「いいえ」、そしてオレンジジュースの秘密とは? [「言葉」による革命]

●『ごごナマ』大沢逸美、森尾由美、徳丸純子が語った、アイドル「はい」と「いいえ」、そしてオレンジジュースの秘密とは?

末尾ルコ「日本芸能史の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

「アイドル不作」の83年組の大沢逸美、森尾由美、徳丸純子出演の『ごごナマ』について、これ、おもしろかったので、もう少しお話しよう。
もちろんこうした場で話される「あの頃はこうだった的ぶっちゃけトーク」なども、語られる内容がどの程度事実かについてはある程度眉に唾しながら聞いたり読んだりしなければならない。
もちろん当事者ではないわたしたちには、「どこまで事実か」の正確な判断はつけようもないが、まずそうした人たちが「その場でその時間にそう語っていた」ということは事実なのだから、その「事実」を軸として、自らの「読み」を働かせていく・・・この態度は「情報に接した時」のすべてに適用できる方法論である。
まあ、「どれだけ有効な読みができるか」が大きな問題になるのではあるけれど。

大沢逸美、森尾由美、徳丸純子が語った内容は、日本のアイドル事情に詳しい方であれば「今更」の情報かもしれないが、そしてわたしもそうした話を以前に目や耳にしていたかもしれないが、昨今のアイドル事情とは大きく違った世界のおもしろさがあるので、いくつかピックアップしてみよう。

まず彼女たちが語ったのがこれ。

・自分たちは記者などの質問に対して、原則「はい」か「いいえ」しか答えるなと言われていた。

まあだいたいそんなところだとは思っていたが、当人たちの口から聴くと、特別に新鮮な(笑)気分となる。
アイドルの「言論・表現の自由」を考えてみれば、確かに80年代の方が厳しく統制されていた、と言うよりも、「言論・表現の自由」は「ほぼゼロ」だったと言えるだろう。
比較すれば現在の方が、アイドルにもよるのだろうが、ある程度は「素」を出せる土壌にはなっているのは間違いないが、しかし「言えないことは絶対に言えない」状況はほぼ変わってないとも見受けられる。
ま、これはアイドルに限らず、日本社会全体に深く浸透している有形・無形の言論・表現統制ではあるけれど。

大沢逸美、森尾由美、徳丸純子が語った話の中で他におもしろかったのは、

「取材などの際の飲み物はオレンジジュース一択」

これはもちろん「爽やかさ」を印象付けるためだというが、コーヒーでは「黒いので」ダメだったそうである。
取材などの時には、当然写真撮影も含まれているのだが、「オレンジジュースを前へ置いておく」スタイルが定番だったそうな。
今こうして聞くと滑稽な話のように感じるけれど、確かに子どもにとっては「コーヒーは大人の飲み物」というイメージがあるから分からないでもない。
とは言え、「どんな飲み物を置いているか」にまでイメージ戦略を援用してしまうあたりに日本社会の未成熟性を感じてしまうのは致し方ない。

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いっぷく

女性の芸能人に取材して写真撮影というのは、当時43歳の清水由貴子で経験がありますが、そのときはたしかアイスミルクティーでしたね。もうそういうしばりはなかったのかな。
彼女は芸能人としては地味めですが、やっぱり一般人と比べると化粧も衣装も違いました。TBSの向かいに、業界人御用達の喫茶店があるのですが、『ジャスト』という番組のコメンテーターの仕事が終わって、店に入ってきた時、やっぱりなんか芸能人独特の佇まいがありました。話ははきはきと、でも内容はいろいろ自由でした。マネージャーが業界ではもっとも腰が低いと言われている人で、やりやすかったですね。
宮沢りえが売り出した頃、宮沢千絵という東レキャンペーンガールになった人がいて、たぶんなる前だと思うのですが、1度グラビア撮影したことがありました。若いモデルが宝くじについて語るというような企画で、何人か撮りましたが、後の人たちは誰だったか忘れちゃいました(笑)まだ六本木ヒルズができる前のテレビ朝日の近くで会いましたが、彼女はオレンジジュースでしたね。ただしジュースを置いたところでの撮影ではなく、外だったのですが、彼女は人柄もいい感じでした。サンウエーブという会社のCMで、流しを泳いでいるモデルでした。こちらも話はわりと自由にしていました。まあ雑誌なので、ゲラチェックが入りますから、問題があればその時直せばいいと思ったんでしょうね。別の仕事もしたかったのですが、ただちょっとマネージャーが海千山千の方で、初対面でいきなり私に「ジャニーズ事務所のタレントさんかと思いましたよ」と食らわしてきたので、こいつはゆだんならないなとおもいました。

>わらべ

ニャンニャン事件の写真を売った男はたしかエキストラで、騒動のプレッシャーで自殺しましたね。さすがに死人を出してしまうと、復帰は難しいですね。小保方さんはよく表舞台に出てこれるとおもいます。
それはともかく、わらべは、キャラクターとしてあの3人でバランスが取れていたので、高部知子にとって惜しいことしました。根性もあるようでしたし。
たとえば、慶応大の通信課程を卒業したのは立派だとおもいます。130単位をレポートとスクーリングだけで修了するのは並大抵のことではありませんから。芸能界では、水野晴郎も卒業しました。卒論は近松といいますから、もし通学過程でもやっていける人でないと、通信だから楽そうだ、というものではないので、今年田村淳が入ったらしいですが、まああれはだめでしょうね。
高橋真美がオフィススワン(劇団白鳥座は芸能事務所としてはそう名乗ってました)所属で、当時下北沢の事務所に報酬を取りに行くと、彼女のポスターだらけ、というより彼女のポスターだけでした。ジャニーズや吉本などは別ですが、弱小事務所にとって、1人売れっ子タレントを誕生させるのは大変なことなので、事務所としては宝くじにあたったようなもので、それはそれは大切にあつかったとおもいます。
by いっぷく (2018-10-21 05:32) 

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