●２月になる１日前、母に歯茎痛、そして歯茎からの出血が止まらず救急車を呼ぶ。

●２月になる１日前、母に歯茎痛、そして歯茎からの出血が止まらず救急車を呼ぶ。

末尾ルコ「健康医療の話題で、知性と感性を磨くレッスン」

人生何が起こるか本当に予測がつかない。
母の話になるけれど、１月２２日に２か月ごとの定期検査で結果も上々、まずは特に不安なく２０１９年の始めを過ごしていたのだが、２月を前にした１月３１日にかなりの大騒動となってしまった。
その２日前、びっくりドンキーで夕食を食べている時、「右の歯茎が痛くて、左側だけで噛んでいる」と言い出した。
わたしは歯茎がやや弱く、歯槽膿漏とかにはなってないが、腫れて不快な思いをすることは稀ではないので母もそんな症状なのかなと思った。
母も８０を越えているからできるだけ心身への負担になるような治療は受けさせたくないし、本人も病院へ行きたがらないので、（何とか、歯科へ行かずに改善できないものか）と、市販の『バファリン』などを飲ませて痛みを抑えようと試みていた。
ところが３１日の午後、母の口を見ると、唇まで血が滲んでいる。
口の中を覗いてみると、間違いなく、「痛む右歯茎」の辺りから出血している。
口の中の出血は量が多く見えるもので、まあそれが分かっていても、いい感じはしない。
その時は口をゆすいでもらい、出血は収まった。
そして夕食にはカレー。
母はいつも通り完食し、食後も甘いものをつまむなど、ほぼ普段通りのことをした。
ところが夜１０時ごろになって母の口を観ていると、また血が滲んでいる。
急いでゆすがせたが、なかなか出血が止まらない。
血の量は、見た目はなかなかだけれど、実質的にはさほどではないとは思ったのだが、このまま夜を超すことには、大きな不安が出てきた。
しばし迷ったが、救急車を呼ぶ決意をする。
すぐに救急隊員の方々、来てくれたけれど、受診できる歯科は探してもなく、「専門医はいないけれど」という条件で、日本赤十字病院へと向かう。
それにしても、救急車へ乗る前から母の大騒ぎすること、すること。
「もう私はダメ」
「救急車、怖い、怖い」
「もう帰ってこれんかもしれん」
などなど、かつて遥かに厳しい症状で受診したことも少なからずあるが、その時はもっと毅然としていたのに、子どものような大騒ぎである。
母には認知症の兆候はまったくないが、歳を重ねるにしたがって、こらえ性が足りなくなり、激しやすくなってきた。
この場でもその性質が大いに発揮されたわけだ。

ほどなく日本赤十字に到着。

処置室へ運ばれ、わたしは症状処置中は中へ入ることができず、待合室で待機。
インフルエンザ予防のためのマスク（１００円）購入を促され、ベンチへ座るが、処置室の中から母のほぼ叫び声が聞こえてくる。
しかし呼ばれた時のスタッフの顔はとりたてて暗いものではなく、
「息子さんですか。まあわたしども、専門ではないので詳しいことは分かりませんが、見たところ血が滲んでいるくらいですし、酷く膿んでいるところなどもないので、そんなに心配はないと思います。できれば明日にでも、歯医者さんへ行っていただければ」

（続きます）

タグ：アート ●２月になる１日前、母に歯茎痛、そして歯茎からの出血が止まらず救急車を呼ぶ。

コメント 2

>歯科医の治療で現在は問題なしになっております。

それはなによりです。
歯は大事ですね。私も軽く見ていたのですが、一昨年秋から昨年春にかけて、母が半年間ほとんど何も食べず点滴だけで過ごした原因は、脱水と口腔の汚れによる食思不振でほぼ間違いないようです。
口腔の汚れについては、歯科医によると汚れで歯がコーティングされていたそうです。年をとると、きちんと磨けなくなるようですね。
認知機能が落ちると食べることを忘れるからそうかもしれないと病院では言われたのですが、それにしてはあまりに急であるのと、「水が苦い」とか「食べたい気持ちはあるのに入らない」と本人ははっきり言っていてせん妄など意識障害もなかったので、いくらなんでも違うのではないかと納得できなかったのですが、やはり「誤診」で、歯の汚れをとり、無理に水分を取らせると、少しずつ食べるようになりました。
まあ、その病院にはずいぶん苦労をかけて、差額ベッドなしで半年も入院させてもらったので、文句はいえませんけどね。
脱水も口腔の汚れも高齢者にはよくあることで、それをほうっておくと、食べないまま衰弱して亡くなるわけですが、それは原因がはっきりしており、かつ治すことができるものですから、「年寄りが食べなくなったらお迎え」などと決めつけるのは、介護する側が「終わらせたい」時の方便だろうとすらおもいます。
今も月に1～2度歯科通いで、週に1度、訪問看護で口腔ケアをしています。歯は、虫歯で穴が空いたところが化膿して、やはり出血したことはありましたが、歯科医がすぐに気づいて膿の切除をしてくれたので、大事にはいたりませんでした。歯科クリニックは、月に1度ぐらいは歯の掃除と虫歯のチェックで行かれると良いとおもいます。

>歳を重ねるにしたがって、こらえ性が足りなくなり

これもよくあることです。家族だけならいいのですが、そうやって往診や訪問看護など第三者の助けも借りているので、あまり聞き分けのないことは言ってほしくないなとは思ってますが。


>「読めたで」とか言って、見当外れの発言をするのが日常でした。

まるで劇の世界ですね。横溝正史の加藤武とか、はぐれ刑事純情派の島田順司とか。
過去に読みがあたったことがあって、成功体験を忘れられないのでしょうか。
私は、そこまでおめでたくはないのですが、客観的な条件が揃っていて、それを何度も確認した上で、「これはどう見てもこれこれこういう展開しか考えられないだろう」とおもったのに、実際は想定し得たのにしそこなったり、全く想像もつかなかったことだったりして、読み違うことはしょっちゅうです。ですから、予断は禁物と思うのですが、それでもほぼそうだろうと思うと、つい思い込みに走ってしまうことはあります。
by いっぷく (2019-02-04 04:59) 

お母さま症状良くなられましたか？
by ゆうみ (2019-02-04 23:04)