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沢尻エリカ、綾野剛「ヘルタースケルター」ヌードと映画のエロティシズムに於ける小さな考察 その6  [吉高由里子]

良かれ悪しかれ「氷の微笑」がなければ「大スター シャロン・ストーン」はなかったように、「ヘルタースケルター」なくして「新生 沢尻エリカ」はなかった、となるのは間違いない。
ただ、今の日本の「スター」という概念が、かつての日本、あるいは米国やフランスなどとあまりにも違うので、その点は非常にじれったいものがある。
「スター」と「アイドル」は基本的にまったく違うものだという認識を持たなければ、日本社会の幼稚化はますます進む。

フランスでかつて「アイドル女優」であり、現在は押しも押されもせぬ「スター女優」の一人として君臨しているソフィー・マルソー。
そのソフィー・マルソーにしても「アイドル女優」時代から「ヌード」などという言葉を敢えて使うのも馬鹿馬鹿しいほど自然に裸体を披露している。
例えば「スチューデント」という非常にユルい恋愛映画があるが、ソフィー・マルソーの全裸シーンは「見せ場」でさえないのだ。

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