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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~ぜひご家族で!まるで「お涙頂戴」ではない傑作「ぺコロスの母に会いに行く」。2016年7月12日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~ぜひご家族で!まるで「お涙頂戴」ではない傑作「ぺコロスの母に会いに行く」。

「ぺコロスの母に会いに行く」という映画があって、監督は森崎東、出演は岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮などで、公開年に日本映画界の賞をほぼ独占、まあそんな時よくある話で、「日本アカデミー賞以外は」ということになるのだけれど、さすがにとてもよくできた作品で、「日本人なら必ず鑑賞してほしい」と念を押したくなるクオリティです。
映画ファンならご存知の通り、しかし映画ファンでなければ存在も知らないと、そんな傑作の一つであって、そういうのは日本ではとても多いですね、なにせ興行ランキングに質の伴った映画が滅多に入ってこないお国柄ですから。
米国やフランスなどでも「くだらない映画」はそりゃあよくヒットしますが、日本ほどではない。
それはさて置き、「ぺコロスの母に会いに行く」はご家族とお暮しの方であれば、ぜひ揃って鑑賞してほしいのですね。
認知症の母と禿頭により「ぺコロス(玉ねぎ)」と呼ばれる息子を中心としたストーリーで涙が込み上げるシーンは少なくないけれど、決して「お涙頂戴」ではない。
赤木春恵演じる「母」の過去と入り混じりながら映画は進行していき、その過去の描き方も日本的な好ましい情感たっぷりです。
「認知症の母」を演じた赤木春恵が素晴らしいのは言うまでもないが、「若き日の母」の夫を演じた加瀬亮がまた素晴らしく、この人時代劇で「死に憑りつかれた剣豪」役なんぞを延じてほしいと思った。
自然と殺気が漂うんです、加瀬亮は。


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