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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「文学であなたの人生をより強く美しくする」講座~「その女アレックス」を読んだか読んでないかに関わらずお薦めが「アメリー・ノートン」!2016年11月9日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「文学であなたの人生をより強く美しくする」講座~「その女アレックス」を読んだか読んでないかに関わらずお薦めが「アメリー・ノートン」!

現代フランス小説として最近ピエール・ルメートルの「その女アレックス」が日本でも大ヒットしているということで、ついででもないけれど、もっともっとフランス文学に興味を持ってほしいなと。
で、「ミシェル・ウェルベック」!といきたいところだけれど、実際問題ミシェル・ウェルベックの作品はある程度の読書家でないとすぐにはとっつけないところはあります。
で、ぜひ一読をお薦めしたいのが、

アメリー・ノートン(アメリー・ノトン)。

アメリー・ノートンはベルギー出身で1966年生まれの女性作家で、いわゆる「フランス語圏の作家」に含まれます。

アメリー・ノートンの各小説の特徴は、

「長くない」
「分かりやすい」
「おもしろい」
「強烈なブラックユーモア」

などであり、だからさほどの読書家でない方にもお薦めできます。

「殺人者の健康法」
「午後四時の男」
「愛執」
「幽閉」
「畏れ慄いて」
「チューブな形而上学」

といった作品の日本語訳が出版されていますが、もっともっと書いてるんですね。
外国文学が滅多に売れなくなっていることもあり、なかなか翻訳されない。

それはさて置き、アメリー・ノートンの小説はフランスの社会事情などに通じていなくてもおもしろく読める。
そしてブラックユーモアやアイロニーがたっぷり含まれているので、そうした感性を研磨するにも最適です。
ちなみにアメリー・ノートンは日本で日本企業勤めをしていた時期があり、「畏れ慄いて」は正しく「日本物小説」なのですが、他の作品でも「日本ネタ」が出てくることがあります。
もちろん日本の慣習や日本人そのものもブラックユーモアの標的となっていますが、ここで怒ってはいけません。
アメリー・ノートンのユーモアはまず真っ先に、フランスを中心とした欧州を標的としているのですから。

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