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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「『ハドソン川の奇跡』、トム・ハンスクのジョギング・シーンとその映画的演技」。2017年9月3日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「『ハドソン川の奇跡』、トム・ハンスクのジョギング・シーンとその映画的演技」。

末尾ルコ「映画俳優演技論」

2016年は『君の名は。』が大ヒット。
映画館が賑わうのはいいことだけれど、もっと実写の、しかもクオリティの高い映画がヒットしないものか。
近年の実写日本映画で「ヒット狙い」の作品はたいがい予告編で「号泣シーン」が映される。
『64』や『怒り』といった、大人の俳優たちが出演している大人のための映画でされも、予告編には号泣シーン炸裂だ。
「涙活」なんて言葉までNHKでも平気で使っていて、日本人から「矜持」とか「誇り」とかが失われていくばかり。
こんなことじゃあ、いけませんよ。

いや、「矜持」とか「誇り」とかいっても、偏狭な排他主義とは何の関係もないですよ。
「愛国者」を自認する人たちは気に入らない国をディスってばかりいないで、現在日本の「弛緩した風潮」の改善を第一に目指すべきだと思うが、同か?

そんな意味でも、2016年、ほとんど「アニメしか」ヒットしない日本で『ハドソン川の奇跡』がある程度のヒットをしたのは映画界において数少ない朗報であった。

そして『ハドソン川の奇跡』の抑えた演出、トム・ハンクスの抑えた演技を鑑賞し、感涙した人たちが多かったこと。
これが「本当の感動の涙」であり、「格調」というものだ。

NYをジョギングするトム・ハンスク。
そこにどれだけ多様な「意味」が込められていたか。

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