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●「負傷者続出」の新日本プロレスの状況から、「プロレスとは何か」という本質論へ向かうわたしである。 [「言葉」による革命]

●「負傷者続出」の新日本プロレスの状況から、「プロレスとは何か」という本質論へ向かうわたしである。

末尾ルコ「プロレスの話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

新日本プロレスで深刻な負傷者が続出している現状に対し、さすがに各方面から「変わるべき」という意見が出始めている。
とりわけ新日本の技の危険化は甚だしく、そしてファンは残酷なものですぐに見慣れてしまうから、早期に「試合の組み立て自体」を見直す必要があるでしょう。
でないと、「同じ危険な技」もすぐに飽きられて、「もっともっと」の極めて危険な段階に入るのは目に見えています。
しかしこれは高度な危険技連発の新日だけの話ではなく、曙の入院でも分かるように、プロレス界の隅々に蔓延る出鱈目な運営、レスラーの健康状態無視のカード編成など、あらゆることを見直すべきです。
と書きながら、(いや、本当にそうだろうか)という疑問もわたしの中にはある。
自分はプロレス界に、あたかも一般のスポーツのような、少なくとも見かけ上は健全な世界を望んでいるのか?
かつての自分は「オックス・ベーカーはパンチで二人殺した」といった武勇伝に恐怖し、しかし同時にワクワクしていたのではなかったか?
そもそも今のわたしにとって「プロレス」とは何なのか?
「プロレス」はわたしの生活の中でどのような位置を占めているのか?
こうしたことを考えるのは、わたし自身の個人史を超えて、ひょっとしたら「プロレスという存在そのもの」を思考するための興味深いアプローチになりはしないか。

などと考えつつ、Yahooでアップされているプロレス関連の記事のコメント欄をちらと見ると、それは「プロレス界でけが人続出」関連の記事だったのだけれど、

「プロレスってショーなのに本気出しちゃダメでしょ」とか、
「ショーなんだから、命懸けてやるようなことじゃない」とか、

相も変わらず知りもしないのに「ひとこと」侮辱的なコメントをする人間の多いこと。
こういう手合い、特にわたしの高校時代にいっぱいいました。
国民的娯楽の座からとうに降りてしまったプロレスだけれど、いまだにこのような目線と戦い続けているわけですね。

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いっぷく

ちょうど天龍一家の本「革命終焉」を読み終えたところなのですが、天竜は全日本第三の男だったにもかかわらず、報酬がチケット支給だったり(タニマチに売って半分は会社に入れろということだったそうです)夫人が質屋通いだったり、天龍同盟を始めた頃の交通費が自腹だったりしていたそうです。馬場はその頃自分はノーギャラと言ってましたが、日本プロレス時代に稼いだ資産を取り崩していたのかもしれませんね。そういえば、三沢たちが離脱して、馬場元子社長のときは、2年で2億の赤字が出たそうですね。
馬場が経営者としてまずかったり、天龍のお金の使い方が見栄っ張りだったりしたこともあるでしょうが、それが「メジャー」プロレス会社の実態ということでしょうね。
新日本が年俸制で安定しているかのような見方もありましたが、メガネスーパー移籍裁判で、同じクラスのレスラーだと実は全日本より新日本のほうが年収は少なかったこともバレてしまいましたし。
たとえば、新日本プロレスでは、移籍直前(1990年1月)までIWGPジュニアヘビー級チャンピオンだった佐野直喜(現・佐野巧真)が344万6205円。一方、全日本プロレスで、やはり世界ジュニアヘビー級チャンピオンを短期間つとめた仲野真市は628万円だったそうです。
曙は契約書を何度も見直す(つまりだんだんギャラダウンする)全日本をやめて元子さんをスポンサーにして「王道」なる事務所を作りましたが、それでも普通の人の何倍も生活費がかかるでしょうから、仕事を選べないのでしょう。
健康診断をするという話は90年代の新日本で出ていたような気もするのですが、そこでケガや病気を診断されて仕事ができなくなっては困るということで、レスラー自身が健康チェックには積極的ではないのかもしれません。小橋の腎臓がん発覚のようなこともあるので、本当はやっておいたほうがいいんですけどね。
結局自己責任ということになってしまうから、レスラーは総じて短命で、長生きしているのは、馬場で稼げると思ったらとっとと引退して、会社の金で車を買って楽をした遠藤幸吉と、運の強そうなアントニオ猪木ぐらいですね。
by いっぷく (2017-04-28 01:18) 

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