●２０１８年春、強風と灯油の訪問販売～あるいは入場テーマ曲のないプロレス会場。

●２０１８年春、強風と灯油の訪問販売～あるいは入場テーマ曲のないプロレス会場。

末尾ルコ「日常描写とプロレスの話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

今年の春は突風の日が少なからずあって、中には台風並みの豪雨を強風が合体した最悪の日もあった。
特に強い風の日は大気そのものが大きくうねっているような物凄い音がして、さらにでっかい笛を超大巨人が吹いているような「ひゅ～るる、ひゅ～るる」という不気味な音も混入している。
（家が倒れる！）とまでは思わないが、ある程度はがたがた揺れて、とても心地いいとは感じられない。
普段は耳にすることのない様々な音も耳に入ってくる。
ガラガラ！ガタ～ン！バシャーン！ギットン、ギットン！ガシャガシャガシャア！
外で何が起きているのか？
わたしの家のものが道路などにはみ出ていたりしたらまずい。
が、既にベッドに入った後で、いちいち何かの音が気になると外の様子を見に行っていたらキリがない。
もちろん切羽詰まった事態だと感じれば、当然確認に走るのだけれど、そのあたりの判断がけっこう難しいのである。
「いろいろな音はするけれど、何が原因か分からない」という状況は、どちらかと言えば物事を悪い方向へ考えてしまうものだ。

そして強風の音は平気で睡眠妨害となってくれる。
夜だけでなく、日中に仮眠を取ろうとする時も同様だ。
３月のある午前中、わたしは（１時間半くらい睡眠を取ろう）とベッドに入った。
ところが外は強風がうねっている。
気になってなかなか眠れない。
それだけではなく、灯油の訪問販売の車まで町内を走り出した。
尋常小学唱歌「雪」をスピーカーでかけながら、灯油の購買を促す車は冬の間ちょいちょいやってくるけれど、けっこう五月蠅いんですけど、あれ。
日中だからと言って、昨今は夜勤やショップの遅番などで、朝の時間や午後の時間に睡眠を取らねばならない人も多いはずなのだが。

「風」ということで思い出したわけではないけれど、全日本プロレス時代、アブドーラ・ザ・ブッチャーの入場曲としてピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」が使われたのはよく知られているが、昨今のレスラーにもだいたい入場用の曲がつけられているはずなのだけれど、誰のものも印象に残っていない。
思えば、入場テーマ曲が普通になる以前は、レフェリーのコールに続いて、それぞれのレスラーがただ入場してくるだけだった。
派手な照明もなく、もちろんオーロラヴィジョンも存在しない。
プロレス会場にいけば、もちろん様々な色彩が目に入るのだけれど、現在と比べると実にモノトーンのイメージに支配された世界である。
だからこそ想像は無限大に膨らんでいたのだけれど。

タグ：アート ●２０１８年春、強風と灯油の訪問販売～あるいは入場テーマ曲のないプロレス会場。

コメント 2

道を歩いていたら突然、
｢勇気を出して！　お持ちください｣
と言われました。
でも、よく聞いたら灯油販売の車でした。
｢容器を出して、お待ちください｣
の聞き違えでした。(^^;)
by lequiche (2018-03-16 02:42) 

灯油の訪問販売は、そういえば数年前まで来ていましたが、最近は見かけなくなりました。
マンションは灯油ストーブ禁止で、一軒家でも灯油ストーブをやめるところが増えてきたので、売れないのかもしれません。
私も昨年まで実家で灯油ストーブを使っておりましたが、最後の1～2年はガソリンスタンドに買いに行きました。
その方がいくらかでも安いかなと思って。それまで頼んでいた業者からも連絡が来なくなったので、その人も廃業したかもしれません。
それにしても高知は温暖なイメージがありましたが寒いんですね。

>思えば、入場テーマ曲が普通になる以前は、レフェリーのコールに続いて、それぞれのレスラーがただ入場してくるだけだった。

そうですね。花道から出てくるときは静かで、拍手や歓声で迎えられてリングに上ってましたね。
本当はプロレスは、そちらのほうが似合ってると思うのですが、音楽をならしたのは、ミル・マスカラスという説と、マイティ井上説もありますね。12チャンネルの国際プロレス中継が最初にはじめたという説ですね。
12チャンネルも、エースはラッシャー木村と思ったらしいですが、マイティ井上を若いエースとして盛り上げようとしたのでしょう。8時からプロレス中継で、9時から「プレイガール」に出ていた西尾三枝子と結婚したのもその頃ですし。12チャンネルが放送を打ち切った頃、離婚したので、明らかに話題作りだったんだと思います。井上も西尾も、その後再婚して、さらに離婚していますが、偽装結婚のような結婚を最初にしてしまうと、なかなか添い遂げるという結婚観をもちにくいのかもしれません。
藤波辰爾も、本当はテレビ朝日の仕掛けで、誰かタレントと結婚する予定だったと新間寿が暴露していますね。
アントニオ猪木と倍賞美津子があまりにも華やかだったので、そういうプロモーションもありと思ったのでしょう。

>いらないこと書いていたので

世間話のようなものだと思っているので、とくに責任を厳しく追求するわけでもないし、なるべく自由にとは思っているのですが、ブログのコメントは、腹が立つこともたまにあります。
ふだんはアカウントでコメントするのに、批判的なコメントを書くときだけ匿名で入るずるい人もいますね。

いつだったか、一部の人がオフ会を開催して、あるイタイ女性ユーザーが、「オフ会なんて何さ」と普段は批判的に書いていたくせに、そこに誘われたら嬉しくなって参加したようなのですが、こちらが頼みもしないのに、わざわざ「いっぷくさんのことが話題に出ていた」などと内容を報告してきたことがありました。私はその人と一面識もないのですが（笑）ブログにnice!をつけただけで。
今まで声がかからなくて、やっと話が来たから嬉しくて有頂天になっていたのかもしれませんが、そういう「告げ口」は誰も喜ぴません。その場にいない人を話題にするのは「陰口」「噂話」というのだと思いますが、それ自体が私は苦手である上に、それをわざわざ告げ口するという人がいるのはさすがに驚きました。
私も貴乃花親方ほどではないかもしれませんが不寛容な人間なので、その人のおかげで、私はSo-netブログのいかなる「お不快」いやいやオフ会に参加することはないでしょう。8年近くもブログを続けていると、いろいろなことを経験しますね。
by いっぷく (2018-03-16 02:55)