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小説 瑛次、神秘のアンチエイジング 86 共通理解 [小説 瑛次、神秘のアンチエイジング]

とは言っても、瑛次は本当に驚いたわけではなかった。
確かに良子の指によって下げられた目じりや頬は垂れているけれど、それは物理的に作られた顔で現実味がない。
「ありょ~」と言ったのは、あくまで良子に対するつき合いだ。
それは良子の方も分かっていた。
「こうなるんだ」と言いながらも、(ちょっと違うな)と心で苦笑していた。
「違う」と思いながらも「そうである」と思っているように振る舞う。
人生の中ではよく見かける風景だ。

何はともあれ、本心はどうであれ、2人は「こうなるぞ」「ありょ~」ということで表情筋の衰えに対する共通理解が成立したことになった。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。
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