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景色の限界    「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ [ルコ的読書]

主人公の「オレ」は空を見ながらふと次のような気持ちになる。
特に説明の必要もないだろう、ちょっとした感覚を掬い取ることが文学、芸術につながる。


バス停から歩きながら、オレは空を見上げる。
木の枝と枝の、間の空。あれは存在しているのだろうか。
巨大な空と、枝に囲まれた小さな空は、別物だ。
囲んだ途端に、風景は切り取られる。

   「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ

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コメント 6

nano

実に文学的な表現ですね
旧仮名遣いにして欲しいくらいです♪
by nano (2010-03-25 07:33) 

末尾ルコ(アルベール)

nano様

この後、さらに内容が深まっていきます。

                  RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-03-25 09:13) 

cjlewis

うん、うん、
どういう展開になっていうんでしょう。
by cjlewis (2010-03-25 10:17) 

末尾ルコ(アルベール)

cjlewis様

この主人公は軽薄なように見えて、深く物事を考える面を持っているようです。

                              RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-03-25 14:02) 

白熊パパ

いつだかの芥川賞の選考で小説は良いのにエッセイは日和見過ぎる
村上龍が、山崎ナオコーラを好意的に評価していました。
自分は一冊も読んでないけど、ルコさんが遠回しに推薦するので
読みたくなってきましたぞ。
by 白熊パパ (2010-03-26 01:17) 

末尾ルコ(アルベール)

白熊パパ様

そうですね。
気色わるさが全然ないというのがいいところです。

                      RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-03-26 02:23) 

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