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「源氏物語 千年の謎」と恋と批評 その3 [生と死のためのアート]

とは言え、「源氏物語 千年の謎」に楽しめる要素は多々あるけれど、「素晴らしい」とは到底形容できない作品となってはいる。
全体を通して眺めた時の統一感のなさ。
そしてどうしようもない軽さ。
さらにエロティシズムの欠如。
一つの原因は主要な配役の中に精神的重量を感じさせる俳優がいないこと。
とりわけ藤原道長を東山紀之が演じているのは大きい。
日本歴史上においても「大政治家」「大陰謀家」の名に相応しい一人として際立った存在感を示す藤原の道長を演ずるにはあまりに「中身」を感じさせない存在感。
東山紀之は確かに見栄えのする外見だ。
しかし彼が主要な役で登場する作品は、ほぼ必然的に精神的重量を持てなくなる。

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シービーちゃん

エロティシズムのない『源氏物語』なんて・・・。
東山さんは、カッコイイんだけど、なんか物足りなさを感じてしまいます。『必殺仕事人』でも、う~んって感じです。
by シービーちゃん (2011-12-19 00:25) 

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