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「空飛ぶ謎のカキ」3  [小説・孤独なカキの物語]

では「空飛ぶ謎のカキ」1~2を振り返ってみよう。

あれは何だ!?
あれは富士山だよ。
確かにそうさね。
富士山は素晴らしい。
ああ、素晴らしい。
おれたちって。
ああ、おれたちって・・・。

違う!おれの言ってるのはあれだ!
おお!合点承知の助だぜ!うぎゃああ!あれは何だあああ!
ひょっとして・・・。
ひょっとして?

カキ?
カキ?
カキ!
カキ!!

あ!消えた!
何が?
カキが!
どこで?
富士山の上空で!

カキが?
カキが!
カキが?
カキが!

消えた!
どこで?
富士山の上空で!

確かにカキは消えたに違いない。
その前にカキが存在したのも間違いないだろう。
けれどここにはいくつもの謎がある。

ではどのような謎が?
あなたはこの中の謎をいくつ挙げられるだろうか?

例えばこうだ。
この文章は「カキ」について言葉を交わしている人間がいるように書かれてある。
しかし彼らは本当にいるのか?
いるとすればどんな人間が何人いるのか、そうした点はまったく明らかにされていない。
あるいはどうだろう。
「カキ」について言葉を交わしている人間がもしいないのだとしたら。
ではこの文章は一体何なのだ。


タグ:アート カキ
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