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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~「群盗」、カン・ドンウォン、竹林でのアクション。2016年12月4日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強く美しくする」講座~「群盗」、カン・ドンウォン、竹林でのアクション。

「韓国」というだけで「すべて嫌い」というのは思考停止だと思うんですね。
ナチス政権下のドイツ、スターリン指揮下のソ連でさえ、その民衆の「すべて」、その文化の「すべて」が「悪い」というわけではない。

なにせ昨今の日本、「韓国」というだけで過剰反応する日本人が多いので。
わたしも韓国の政治や一部文化は好きではないけれど、一部韓国映画は「凄い!」と感服する。
わたしは日本人で、日本の素晴らしい部分を愛し、誇らしく思うけれど、同時に現代日本には多くの「ダメな部分」があるとも感じている。
まあ、そういうことです。

で、そんな韓国映画、「群盗」という作品が実におもしろい。

監督はユン・ジョンビン。
出演は、ハ・ジョンウ、カン・ドンウォンら。

朝鮮末期を舞台としたストーリーで、
ハ・ジョンウ演ずるトルムチがカン・ドンウォン演ずる武官ユンに依頼された「仕事」を引き受けたために悲惨な状況に陥る。
苦境に立ったトルムチはだが義賊団チュソルに助けられ、そのメンバーとなり、ユンへの復讐を志す。

こういう復讐譚は上手く作られて折ればとても気持ちが高揚するものです。
歴史上最たる作品の一つが、小説ですが「モンテ・クリスト伯」です。
読む時期にもよるけれど、「モンテ・クリスト伯」には人生を変えるほどの力があります。

「群盗」は復讐譚として、そこまでの強度はない。
描き方がポップで情念の高揚はさほどでもありません。
最も優れているのは、カン・ドンウォン演じるユンの造形と、ユンを中心に展開されるアクションシーンです。
アジア系のアクション映画で、ワイヤーアクションなど多用し過ぎて辟易するものも多いですが、「群盗」のアクションは、様式美と格闘の要素がとてもいい感じでミックスされていた。
特にクライマックスの、竹林での剣劇は見ものです。

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