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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「吉永小百合『映画女優』の「おしっこしてやる」という「放尿」台詞を聞きながら、今後の吉永小百合について考えた」その2。2017年9月23日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「吉永小百合『映画女優』の「おしっこしてやる」という「放尿」台詞を聞きながら、今後の吉永小百合について考えた」その2。

末尾ルコ「映画俳優演技論」

市川崑監督、吉永小百合主演の『映画女優』には、渡辺徹と沢口靖子が出演している。
今日日び映画ではお目にかかることのない二人だ。
東宝は、と言うか、日本映画界はかつて沢口靖子を飛び切りの「映画スター」として売り出そうとしていた。
同じ市川崑監督の『竹取物語』で主演なんぞしていた。
市川崑『竹取物語』・・・『未知との遭遇』ばりのUFOが飛来する珍妙な作品で、まあもうちょっと撮りようがなかったかと唖然としたものだ。
しかしそもそも「沢口靖子が映画スター」というのがご無体な話。
そう言えば、松竹は羽田美智子を無理矢理「映画スター」にしようとしていた。
人材不足の時代でもあった。
戦後日本映画界、映画がとてつもない観客を集めていた時代から、映画産業の壊滅的衰退時を超えて現在まで、吉永小百合は「主演映画スター」として君臨し続けている。
わたしはもちろん吉永小百合の若き日を歴史としてしか知らず、映画ファンとなった子ども時代にも吉永小百合主演作品はひっかかって来ず、要するにある程度大人になってから、『キューポラのある街』を含めてかつての吉永小百合を「勉強」し、それでもまだ(吉永小百合の映画ってかったるいよな)と感じていた。
結局その凄さに気付いたのは吉永小百合が60歳を超えてからということになるのだろうか。
そして今、吉永小百合は70歳を超えている。
どこまで行くのか?
どこまでも行ってほしいが、一体本人はどう思っているのだろうか?


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